【10リスト】UVERworld、一生聴き続けられる名曲10はこれだ!

【10リスト】UVERworld、一生聴き続けられる名曲10はこれだ!
UVERworldというバンドが積み重ねてきた時間を思うとき、そこに見えるのはひたすらまっすぐに続いている1本の太い道だ。彼らは自分たちの音楽で「ナシ」を「アリ」にひっくり返すために戦い、その軌跡のすべてを曲にしてきた。ここに挙げた10曲は、その戦いの軌跡であると同時に、ブレることなく人生を歌い続けてきた彼らの本質論でもある。UVERworldは何に抗い、何を願い、そして何を僕たちに与え続けているのか。この10曲を入り口に、その熱くて大事なメッセージに耳を傾けてほしい。(小川智宏)

※2022年1月18日 更新


①CHANCE!

セカンドシングルとしてリリースされたこの曲。原型はインディーズ時代の手売りCDに収録されていたもので、そこから歌詞が大幅に書き換えられている(元バージョンの音源はシングル『I LOVE THE WORLD』にメモリアルトラック“CHANCE!04”として収録)。発表から長い時間が経過しているが、《あきらめないで 追いかけ続けて/ここにあるいくつもの奇跡と/メロディーと言葉のかけら握り締め》というメッセージは今のUVERworldそのものだ。彼らがブレることなく走り続けている、その原点にして基準のような曲だ。

②ゼロの答

2007年のセカンドアルバム『BUGRIGHT』は今に連なるUVERworldの思想とメッセージを確立した作品という意味で明らかなターニングポイントだが、そのアートワークに記されているのが「自分で選んだ夢を正解にするため、毎日『今日が人生最後の日』と想って後悔しないように突き進みたい」というTAKUYA∞(Vo・Programming)の言葉だ。そして、そのアルバムを象徴する一曲となっているのがこの“ゼロの答”。いつか必ず来る「ゼロ=死」を思い、そのために後悔なく生きる――TAKUYA∞のゆるぎない指針、彼が歌い続ける理由がここにある。

③美影意志

今では結婚式で流れることも多いという、アコースティックギターの音色と柔らかなメロディが優しいミドルテンポのラブソング。仮タイトルが歌詞の一節から取った“愛してるよ”だったことからもわかるとおり、ひたすらまっすぐな言葉が胸に刺さる。UVERworldには名バラードがいくつもあるが、これはその最初かもしれない。オリジナルもいいが、ベストアルバム『ALL TIME BEST』に収録された新録バージョンが、TAKUYA∞の歌もバンドの演奏も表現力を増していてますますぐっとくる。

④MONDO PIECE

恒例「男祭り」のラストでCREW(ファンの呼称)同士が肩を組んで歌う、男の絆と友情の歌――なのかどうかはわからない。恋愛の曲としても聴けるし、バンドのことを歌った曲というようにも取れる。が、元々は東京ドームでのワンマンのエンディングで流すために作った曲ということで、UVERworldとファンの関係性を歌った曲だと個人的には思っている。《誤解されたって 理解のひもを解いて行こう》、《自分を信じれなくなった日があった/でも この仲間を信じれなくなった日はなかった》。TAKUYA∞の率直で無防備な言葉が胸を熱くさせる。

⑤CORE PRIDE

真太郎のドラムから始まり、信人のベースが唸りを上げ、そして、まだ正式メンバーに戻る前の誠果(Sax・Manipulator)のサックスが鳴り渡る。このイントロだけでご飯3杯いける。ここには「SIX PRIDE」のあらゆる醍醐味が詰まっているからだ。音と音が、それこそ歌詞で歌われる《殴り合い》のようにガチンコで火花を散らすのが目に見えるようだ。この曲で誠果のサックスがフィーチャーされたことで、その後のUVERworldの物語へとつながっていく。

⑥THE OVER

ベストアルバムのときのファン投票でも堂々の1位を獲得した、押しも押されぬ代表曲。切ない導入部から、バンドのアンサンブルが一気に加速してサビに突入する、その瞬間の感情が噴き出す感じがUVERworldの真骨頂。そして、この曲のすばらしいポイントは歌詞だ。ラブソングとして「君」への想いを綴りながらも、その心模様も、目に映る景色も、すべて「僕」が「どう生きるか」という問題に直結していく。歌うこと、愛すること、そして生きることがすべて等号で結ばれる、それがUVERworldだと改めて気付かされる。

⑦7日目の決意

TAKUYA∞が見た夢がきっかけとなって生まれた“7日目の決意”。誠果が加わり正式に6人体制となって最初のリリースという意味でもUVERworldの歴史に永遠に刻まれる一曲だが、それを抜きにしてもとてつもないスケールを持った楽曲である。アコギのストロークを基調とした、どちらかといえばオーガニックでシンプルなアレンジだが、その上に乗るTAKUYA∞のボーカルが圧倒的だ。生きること、死ぬこと、歴史、世界にあふれるたくさんの喜びや悲しみ、すべてまとめて背負って明日へ一歩を踏み出すような壮絶な歌だ。

⑧Ø choir

6人で新しいスタートを切ったUVERworldの、文字通りゼロ地点を刻んだ名曲だ。シンセサイザーによる文字通りクワイア(聖歌隊)のような音の重なりがどこか祝祭的な雰囲気を醸し出し、EDM的なデジタルビートが天井知らずで聴く者のテンションを上げていく。そして印象的に入ってくるサックス。生きる苦しみや悲しみにも目を向けながら、それを最終的にこの世界や人生に対する讃歌として歌い上げている歌詞も確信に満ちている。ライブでもクライマックスで投下されることの多い、文字通りのアンセムだ。

⑨PRAYING RUN

この曲で歌われる《全部やって確かめりゃいいだろう》というフレーズほど、UVERworldの基本姿勢を的確に表した言葉もないのではないか。走る足音とTAKUYA∞の息遣いから始まるこの曲は、UVERworldの歩いてきた、いや走ってきた道のりを見渡すような視界の広さが印象的。ヘビーなリフがドライブさせるミクスチャーロックのスタイルも彼らの原点を思い起こさせるものだし、改めて「走る理由」をラップやメロディを駆使して伝えるTAKUYA∞の歌は、自身の弱さもストレートに言葉にしてみせる。

⑩EN

11作目のアルバム『30』のオープニングナンバーとなったこの“EN”は、音源になるずっと前からライブでは演奏されてきた楽曲。アンビエントなイントロから堰を切ったように押し寄せてくるTAKUYA∞の言葉。ラップでもあり、スポークンワードでもあり、歌でもあり、そのどれでもない言葉の奔流が、時代、世界、社会、人間……すべてをぶっこ抜いて心にグサリと突き刺さる。アルバムリリース時にはこの曲の歌詞が書かれた新聞の全面広告も話題となったが、それだけ、UVERworldはこのメッセージを届けたかったということだろう。ここに歌われていることはUVERworldがそれまでの歴史の中で伝えてきた思いの集大成。ぜひ歌詞を一言一句受け止めながら聴いてほしい。
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする