「LIVE SPARKS!」では、今注目すべき新進気鋭のアーティストのライブレポートをお届けします!「こんなバンドに出会いたかった!」という興奮と、「こんなの聴いたことない」という驚きがぶつかり合い、純粋にしてエモーショナルなロックンロールへと結びつく。どこか懐かしく、途轍もなく新しい、最高のライブだった。
京都を拠点にする4人組バンド、水平線。新作EP『希望の匂い』を携えた全国ツアー「旅するロックンロールツアー2026」の東京公演で彼らは、バンドとしての無限のポテンシャルを証明してみせた。
最大の特徴は、ふたりのシンガーソングライターが存在していること。洋楽ロックが主なルーツで、鋭さと憂いを感じさせる歌声の田嶋。Mr.Childrenをはじめとする邦楽ロックを聴いて育ち、温かみのあるボーカルが印象的な安東。それぞれが書いた曲を自分で歌い、ふたりの楽曲が共鳴することで水平線の音楽になっていく。これがこのバンドの基本的な成り立ちだ。
何気ない日常への愛着をテーマにした“エンドレスサマー”では田嶋が穏やかなボーカルを響かせ、ハモリのギターソロが楽曲に彩りを与える。軽快なシャッフル系ビートが楽しい“selfish!”では安東が《正しさとかじゃなくて/正直であれ》というフレーズを手渡す。シンプルなドラムで楽曲のボトムを支える川島無限(Dr・Cho)、リズムを身体で表現しながら多彩なベースラインを奏でる水野龍之介(B・Cho)を含んだアンサンブルも魅力的。フレーズの端々に、古今東西のロックミュージックへの思い入れが感じられるのも素晴らしい。
アンコールでは、作詞・作曲を田嶋が手がけ、ツインボーカルが初めて1曲の中で響き合う新曲“ロケンロー”を披露。ロックンロールへの憧憬を顕わにしたこの痛快な曲はまちがいなく、新たなアンセムとして共有されるだろう。
衝動と情緒を併せ持った彼らのロックンロールをもっともっと感じたい。そう心から思えるバンドに出会えた幸運に感謝したい。(森朋之)
このライブレポートは、5月29日発売の『ROCKIN'ON JAPAN』7月号にも掲載!
水平線「旅するロックンロールツアー2026」東京公演
2026.5.8 渋谷WWW
●セットリスト
01. 颱
02. フライトレスマン
03. たまらないね!
04. エンドレスサマー
05. SUPERSTAR’82
06. selfish!
07. 三月
08. レディ・バード
09. マジックアワー
10. Downtown
11. 鋼の太陽
12. Throwback
13. ロールオーヴァー
14. 三日月
15. 忘年
Encore
16. ロケンロー(新曲)
17. トーチソング
●リリース情報
Digital Single『ロケンロー』
提供:水平線
企画・制作:ROCKIN'ON JAPAN編集部