「LIVE SPARKS!」では、今注目すべき新進気鋭のアーティストのライブレポートをお届けします!アーティスト写真もなく、オフィシャルサイトもない。言い間違えそうでアブないバンド名に、自称ジャンルはハードコアJ-POP。第一印象は、かなりクセ強。作詞作曲を手掛ける田中喉笛(B)と、和田一成(G・Vo)によって結成され、昨年9月にヤマ(Dr)が加入して現体制となった。2枚のアルバムを始め音源は多数リリースしつつもワンマンライブは行っていなかった⋯⋯という最低限の情報を持って、記念すべき初ワンマンの会場・Shibuya WWWに足を運んだ。
上手にギターボーカル、中央にベース、下手にドラムという立ち位置で3人がスタンバイし、1曲目の“天蓋”からいきなり爆音が解き放たれる。バキバキに歪んだ音のギターと、リズムを牽引する獰猛なベース、身体に振動が伝わるほどの野性的なドラム。ここまで剥き出しのスリーピースサウンドで勝負するとは、古きよきロックンロールの⋯⋯と表現しそうになったところで、爽やかな歌メロが響き、背景のビジョンに映るサイケデリックな映像と客席でカラフルに光るペンライトが目につく。何かがおかしい。そこかしこに漂う違和感が刺激となり、気づけば彼らの世界にのめり込んでいた。
和田が温かなメロディを歌い上げるミドルナンバー“sad song”から、4つ打ちビートで跳ねる“tiltawhirl”、ポストロック調の緻密なフレーズが絡み合う“Mercedes Benz”、ペンライトとともに多数の拳が突き上がったパンキッシュな“行為する惑星”と、楽曲の表情がころころ変わっていく。しかし、その軸にあるのはあくまで3人の音。歌いながら派手なギターソロを掻き鳴らす和田を筆頭に、確かなスキルを持つ3人の音がぶつかり合って火花を散らすようなアンサンブルに圧倒された。どんなにポップな曲でも一貫して荒々しいグルーヴが渦巻き、しかもほとんど休憩を入れずに曲を畳みかけるものだから、グルーヴの濃度もオーディエンスの熱量も高まる一方。なるほど、まさしく「ハードコアJ-POP」である。
このライブレポートは、発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』4月号にも掲載!
WWW presents the bercedes menz ONE MAN LIVE "ザ・ベルセデス・メンツにうってつけの日"
2026.2.5 Shibuya WWW
●セットリスト
1. 天蓋
2. the anomaly
3. あーもう
4. knife
5. 幸福な子供たち
6. sad song
7. vernier/thruster
8. tiltawhirl
9. 開口部
10. バラッド
11. Mercedes Benz
12. 行為する惑星
13. knuckle duster
14. in/out
15. new step
16. SMAP
17. only god discotheque
18. little black dress
19. 背中
20. dance dance your first love is dead
21. meltdowner
22. thunder love
Encore
23. our name is last love zombies
24. rifle
提供:株式会社バップ
企画・制作:ROCKIN'ON JAPAN編集部