松田歩(Vo)と別府純(G)によるバンド・離婚伝説。このインパクト大のバンド名は、マーヴィン・ゲイのアルバム『Here, My Dear』の邦題から名づけられたもの。松田の甘くメロウな声と別府の雄弁なギターが紡ぐのは、マーヴィン・ゲイはもちろん、スティーヴィー・ワンダー、ビートルズなど古今東西にルーツを感じる巧みなサウンド──なのだが、楽曲の仕上がりは、日本人の耳にすっと馴染むどこか懐かしくて、それでいて「今ここ」にしかないとびきりのポップミュージックだ。玄人向けな音楽性かと思いきや、接してみるとフレンドリーなメロディが待っていて、しかし耳を澄ませば細部に至るまで美意識と音楽的探究心に満ちていて──。掴めそうで掴めない、虚像と実像のあわいに潜む素顔を知りたい!と渇望してしまう感覚はさながら恋のよう。離婚伝説が生む恋の熱に浮かされながら、そのめくるめくロマンスの世界の一端をこのインタビューで覗いてみたい。
インタビュー=畑雄介 撮影=服部恭平(Luuna Management)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年5月号より抜粋)
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【JAPAN最新号】メロウな歌声と雄弁なギターが彩る、めくるめくロマンスの世界。古き良き、しかし令和な離婚伝説の音楽は、なぜこんなにもポップなのか? その理由に迫るJAPAN初インタビュー!
2024.03.29 12:00