濃密なグルーヴが生み出すハイエンドなサウンドに親しみやすいメロディが乗った音楽には、彼らが大切にする「愛」がたっぷり振り掛けられていて、聴いているだけで目眩くロマンスの世界に誘われる。その「ロマンス誘い力」は1stツアーを経てどんどんパワーアップしていて、ライブ中にいろんなドラマが目の前で繰り広げられているような感覚になった。
“愛が一層メロウ”では、カッティングギターとコーラスによるイントロで視界がパッと開けて曖昧な関係のふたりが束の間の愛に溺れ、“追憶のフロマージュ”では、サビの転調で柔らかい光が差し込んで切ない記憶が鮮やかに呼び覚まされる──なんとも贅沢な時間だった。
彼らの次のランデヴーの舞台は10月から全国6都市で開催される「2024 ONEMAN TOUR -そっと強く抱きしめて-」。眩しい、眩しすぎる離婚伝説から目が離せない。(畑雄介)
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