【知りたい】TETORAはこの5曲を聴いてハマれ!

【知りたい】TETORAはこの5曲を聴いてハマれ!
心のひだをやさしく撫でるような青春群像ロックンロール。大阪のインディーズレーベル、Orange Owl Recordsが送る注目の新鋭は、そんなサウンドをかき鳴らしている。まっすぐ気持ちを乗せる歌詞、感情をエグる特徴的な声、そして「京都大作戦」などが原体験だというライブへ懸ける熱量……そんな彼女たちの魅力が凝縮されたナンバーを5つ選んでみた。これを聴けば、すでにキミはTETORAの虜だ!(秋摩竜太郎)


①ずるい人

2018年にリリースされた処女作『イーストヒルズ』のカップリング曲。シンプルなフォークソングをバンドアレンジしたようなミドルバラードだ。隙間のあるアレンジでセンチメンタルな歌が引き立つ。過ぎた恋のささくれを、《君の汚い部屋》、《一緒に行くコインランドリー》などの画が浮かぶ言葉で描きながら、《もう知らないよ》と強がるさまにグッとくる。聴きながら、つい自分の経験を重ね合わせ、浸ってしまう1曲だ。約2分という尺の短さもまた切ない。

②素直

2019年発売のアルバム『教室の一角より』に収録され、ライブ定番曲としても人気。3コードを主体とした、3ピースバンドの全身全霊ロック!としても聴けるが、耳を澄ませると部分転調していたり、叫び声のカスれる盛り上がりではピッチが揺らいでいたり。そうやってハミ出すところがロックのアツさを真に体現していると言える。《こんなのじゃ/悲しんでるみたいじゃないか》というもやもやを、すべて昇華してくれるのが彼女たちのバンドサウンドなのだ。

③今日くらいは

こちらも『教室の一角より』に収められたライブ鉄板曲。3ピースでギターがコードストローク中心の場合、アレンジが単調となり途中で飽きてしまいがち。しかし本曲は、いのり(B・Cho)が奏でる16フィールのグルーヴのポケットがアレンジを躍動させている。ピアノ経験者でもある彼女は、1番と2番のブリッジで心地好いメロディを鳴らしていたり、そのセンスがTETORAを凡百のロックバンドとは一線を画す存在に押し上げていると言っても過言ではない。

④レイリー

これも『教室の一角より』から。2月9日に行われた渋谷 CLUB QUATTRO公演で上野羽有音(Vo・G)は、「人の話なんか別に信じなくていいと思ってる。ホンマに大丈夫、ライブハウスだけを信じてたら大丈夫。それを教える!」と誓っていた。学校の片隅に浮かぶひとりぼっちの寂しさだったり、枕を濡らす眠れぬ夜だったり、社会に馴染めないルサンチマンだったり……そんなツラい思いをひとつ残さずすくい取って、抱きしめてくれる。TETORAとは、そういうバンドなのだ。

⑤知らん顔

2月5日にリリースされた最新シングル『あれから』のオープニングナンバー。どれだけ一緒にいてもわたしの全部を君はきっとわからないし、君の全部をわたしはわからない。そんな《コップの中 タプタプ 満パンにはならない/本当は 少しだけ寂しかった》という気持ちがあるから、爆音に身を投げるしかない。そう、ほかにどうしようもないんだ。そういう種類の人間が鳴らす音だからこそ、このロックは僕らの生きる糧となるのである。
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