My Hair is Badの7枚目のアルバム『cats』。10年ぐらい、かなり近い距離感で応援し続けているバンドで、作品が出るごとに、なんとかその良さを最大限伝えるにはと、わりと力みながら理屈もこねくり回してきたが、今回は椎木知仁本人がこのインタビューで言ってる通りで「まじいいアルバムだから聴いちゃってくれ!」という感じ。メロも歌詞もアレンジも演奏も、絶妙にポップでロックでマイヘア印で、そしていちばん音でキマってる時の椎木印が炸裂。長年のファンも、これまで素通りだった人たちも、ありとあらゆるフックで改めて絡め取りまくる、まさに『cats』の名に相応しい狡いアルバムだ。ということはマイヘアは『angels』『ghosts』というここ数作の、いろんな意味で「正しさ」も感じさせる成長のベクトルから、開き直って飛び出したのか? しかしアルバムを最後までしっかり聴き込むと、この『cats』には、『angels』『ghosts』があったから生まれた、「正しさ」の向こうにある「ほんとのほんと」があるということがわかる。今回は、彼らのスタジオまで行って椎木とその深い部分をとことん語り合った。その「ほんとのほんと」の会話を椎木もいつも以上に楽しんでくれたので、どうか読んじゃってくれ!インタビュー=古河晋 撮影=Takeshi Yao俺の良さとか俺らしさ、俺が生きやすい状況ってなんだろう? 「俺はキモいままいるぞ!」っていうのが自分の中で正解だった
(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年10月号より抜粋)





