SiMがROCKIN’ON JAPANに堂々とこうした形で登場するのは初で、この記事はSiMのファンからもJAPANのレギュラー読者からもかなり高い注目度で読まれるのではと推察される。しかも、今年の6月には、これまで一切出演しなかったROCK IN JAPANへの初登場がアナウンスされ、MAH本人の出演に向けてのメッセージが公開されて大きな反響を呼ぶなど、事前のトピックがあったからなおさらなのではないか。この20年間はもうやりきったから、新しい自分になりたい、みたいなところがある
このロングインタビューの終盤は、そうした注目に真正面から答える内容になっている。ROCK IN JAPANの開催前なのでライブの具体的な内容は語られていないし、実際にどうなるのかは当日を迎えてみなければMAH本人すらまったくわからない。だが、今のSiMに何が起きていて、MAHの考えにどんな変化が起きているのかは、しっかりと伝わると思う。
そして記事の序盤から中盤はSiMの7作目のニューアルバム『HOOMAN AFTER ALL』についてのロングインタビューになっている。このアルバムもSiMのこの3年の変化、今の状況、そしてバンドに対する・音楽に対する新たな考え方を明確に打ち出した作品になっていて、MAHはそのすべてを理路整然と自信たっぷりに話してくれた。なぜ初めてジョン・ランディンにプロデュースを任せたのか、オーディエンスに委ねるようなこれまでにないサビメロがなぜ出てきたのか、SiM独自の持ち技がてんこ盛りなのになぜ新鮮な最新型の音になっているのか、ラスト曲“Sailing On”はなぜ孤独な光景なのにポジティブなバイブスに満ちているのか──そうしたすべてをMAHはじっくりと語ってくれた。
ニューアルバム『HOOMAN AFTER ALL』は「今のSiMが海外でも日本でも自由に戦えるアルバム」という言葉通りの、ロックアルバムの傑作だ。テキスト=山崎洋一郎 撮影=村田一樹
(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年10月号より抜粋)





