いつだって曲作りにまつわる本質を聞かせてくれるあいみょんだが、この言葉はおお、と思った。あいみょんのベストアルバムに、“生きていたんだよな”から“君の夢を聞きながら、僕は笑えるアイデアを!”までのすべてのシングル曲が収録されているのは当たり前にわかるとして、その「カップリング」曲を全部収めて、「これで私のベストアルバムです」と差し出せるスタンスと、こんな言葉がさらりと生まれてくる静かな確信はほとんど同じ場所に根ざしていると思う。発表する以上、すべて「いい曲」であることが世界の前提だとしても、あいみょんは10年の長きにわたって、そのモラルを清々しく貫き通してきた。全43曲。ひたすらに名曲だけが注ぎ込まれるこの体験は、どこか信じられないほどに圧倒的だ。普段の日常生活でアイデアを蓄積させています。だからどこに放り込まれても、たとえば何もない洞窟に行っても海の曲を書けると思うし、花火が見えてなくても花火の曲を書けると思う
メジャーデビュー10周年、二度目の甲子園ライブ、そして初のベストアルバムのリリース。そんな記念すべき夏を駆け抜けるあいみょんに、いつもどおり真正面から「音楽」の話を聞かせてもらった。インタビュー=小栁大輔 文=杉浦美恵 撮影=横山マサト
(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年10月号より抜粋)





