己の持ち味を殺すことなく新しさを感じさせることは表現者の宿命だけれど、そう簡単なものではない。それをなんだか軽やかな手触りで、しかし見事にやってのけているのが、bokula.のメジャー1stアルバム『MELT』だ。盟友であるシンガーズハイの内山ショートが参加した曲あり、初のアニメタイアップソングあり、えい(G・Vo)が父親の影響で愛聴するTRICERATOPSのオマージュまでありと振り幅自体は相当なものだが、どれも借り物やお仕着せではなく、紛れもなくbokula.の音として鳴っている。それが何故なのか、どういうメカニズムになっているのかは、このインタビューを読めば自然と伝わってくるはず。何しろ今の彼らは、自然体で自由なまま突入した、進化の季節の真っ只中にいるのだ。ちょっとダークな青春や可愛すぎる青春、もちろん王道の青春感も含めて、「青春」の幅は広がった
インタビュー=風間大洋 撮影=横山マサト
(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年6月号より抜粋)
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