ジャック・ホワイトは「次のアルバムも早くも進んでいる」と明らかにしていて、ソロ・デビュー作『ブランダーバス』がもともと意図して出来上がった作品ではなかったことについても触れている。
『ザ・サン』紙の取材に応えたジャックは「ソロ・レコードは死ぬ前にどっかで作りゃいいやって思ってたんだよね」と語っている。「なんか安直なやり方だし、いかにもショービズの鉄則的なものだなって思ってたんだよ」。
「それでここ数年は他人のアナログ・シングルのプロデュースばっかりやって来てたんだけど、ついに自分用の楽曲にいくつか行き当たったというか。突然、なんかさ、『ああ、これ、なんか化け始めてるなあ』って気づくっていうようなね」
「だけど、安直なものにならないようにいろいろ工夫もしなきゃならなくて。俺は自分がやってることについて本当に誇りを持ちたいと思ってるから、自分をどこまでも追い込もうって思いに取り憑かれちゃうんだよね」
「作品を振り返ってみた時に、自分にはすぐれたエンジニアがいてすごいミックスを作ってくれただけで、たくさんの人たちがそれぞれのパートを弾いただけのものがたまたまそうなったっていうだけのものだとわかるようじゃ、やっぱり自分の名前をそこに冠することはできないんだよ」
「でも、『ジャック、あの曲、最高に好きだよ』って誰かに言われると、どういう状態で作られたのかは自分でもよくわかってるから、その褒め言葉を噛みしめることができるんだ」
さらに女性ミュージシャンばかりを起用したことについては次のように語っている。
「部屋に女子がひとりいるだけで男性ホルモンって根本的に作用が変わるものなんだよね。数年前だったら、楽器は全部自分で演奏するって決め込んだはずだと思うけど、でも、今回の楽曲についてはまるでそんなことは考えなかったよ」
「『今日はミュージシャンを全員女子にしたらどうかな?』って考えることで喝を入れたいんだよね」
なお、『ブランダーバス』はウータン・クランのRZA(レザ)とのレコーディング・セッションが土壇場でキャンセルになったため、せっかく招集したミュージシャンへの恩義を感じたジャックがそのまま懐に温めていた楽曲のレコーディングへと変更させ、それがきっかけとなって制作が始まった作品だという。
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