現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』10月号にPEDROが登場!私が思ってたより人生ってロマンチックなんだって。それが自分にとっては革命的なことだったんです
アユニ・D、自分自身と世界を肯定する──大変化のニューアルバム『浪漫』、完成!
インタビュー=小川智宏 撮影=オノツトム
シングルだとアナウンスされていた新譜は、発売されてみたら実はフルアルバムの音源だった──というサプライズとともに届けられた、BiSHのアユニ・DによるソロプロジェクトPEDROのセカンドアルバム『浪漫』。知らずに買った人はびっくりして喜んだだろうが、中身を聴いてさらに驚きと感動を感じたはずだ。このアルバムには、これまでとは明らかに違う、ものすごくタフな肯定性があるからだ。
前に2万字インタビューでも語ってもらったが、アユニのここまでの人生は、あえていえば「どうせ自分なんて」との闘いだった。BiSHに入っても「自分は端くれだ」だという意識は消えないし、PEDROをやるとなった時も「できるわけない」という思いが最初に来た。だがこの『浪漫』で全曲の歌詞を書き、重要な2曲の作曲をし、ベースを弾いて歌っているアユニは違う。彼女は日々の生活の中にこそロマンを見出し、人との関わりに喜びを感じ、自分自信の過去を受け入れている。だからアルバム全体から鳴る音が、ポップで優しい(もちろん尖った部分も残っているけど)。はっきりいって人生レベルの大転機作。どうしてこんなことになったのか、本人に問い詰めてきた。(小川智宏)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2020年10月号より抜粋)
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