祝ジャック・ホワイト、フジロック出演決定。待望の新作発売も間近。「コロナ禍に生まれ変わった」と語るインタビューもしました。

祝ジャック・ホワイト、フジロック出演決定。待望の新作発売も間近。「コロナ禍に生まれ変わった」と語るインタビューもしました。 - pic by Paige Sarapic by Paige Sara

ジャック・ホワイトがフジロックに出演と発表された!コロナ禍になんと2枚もアルバムを作ってしまったこれまでにない前のめりな勢いのある時に、再出発のフジロックに出演とはタイミング的にも完璧だ。

1)新作に関して、すでにインタビューもしていて、 4月7日(木)発売の ロッキング・オン5月号に掲載します。

ジャックは今回世界でも限られたインタビューしかしていないので、インタビューさせてもらえただけでも奇跡。貴重な機会に恵まれた。

今回まず驚いたのは、いつもそうなのだが、これまでインタビューした人の中でもジャックほど、生き急いでいるというか、やりたいことがいっぱいで時間が足りないと思っているように感じる人もいない。なので、コロナ禍で動けなくなってさぞ辛かっただろう、と思っていたのだが、「最高だった」と言っていたこと。えっ?!

この期間に自分は生まれ変わると決めたばかりか、なんと「砂糖抜き、炭水化物抜き」で健康な体になろうとしたとあまりに意外なことを言ったので面白かった。

ただ、ジャックは、動けなくて最高だったと言っていた割には、実際は、かなりの仕事をこなしている。

元々やっていた家具修理をやったり、サード・マン・レコーズのロンドン店をオープンしたり、野球のノベルティなどを売りつつ、バーとライブハウスなどもある店をテキサスにオープンしたり。

2枚もアルバムを作る以外にも、様々なことを手掛けていて、しかも、自分でその内装などもデザインしたばかりか、そのひとつ一つに彼のオリジナリティと緻密なこだわりとクリエイティビティと完成度を爆発させていた。家にいたのかもしれないが、やはりアイディアは世界を駆け巡っていたと思う(笑)。

2)ジャック社長からメジャー・レーベルへのお願い。

また、ジャックと言えば、サード・マン・レコーズでアナログ盤のプレスを手掛けていて、工場まで作ってしまった。現在のアメリカのアナログブームの重要な火付人と言っても過言ではない。そんなジャック社長が最近メジャー・レーベルの、ワーナー、ユニバーサル、ソニーへ、お願いのビデオを発表した。以下ジャック社長からのメッセージだ。

「これはサードマン・レコーズのプレス工場です。僕が、2017年に自分のお金で作りオープンしました。現在2022年です。アナログ盤の人気はもう単なる流行ではありません。アナログ盤は、この10年間で莫大な売り上げを記録しました。その需要は驚異的に高いです。そのせいで、小さなパンク・ロック・バンドは、アルバムの発売から8〜10ヶ月待たないとアナログ盤が発売できないほどです。

そこで、僕からのお願いです。ワーナー・ブラザーズ、ユニバーサル、ソニーのメジャー・レーベルへ、自分たちのレーベルでアナログ盤の製造工場を再び作ってください。

MC5がかつて言ったように、『自分は問題の側なのか? 解決策なのか?』です。ありがとうございます」


アナログ盤を注文したことがある人なら身に染みて分かると思うけど、インディ・バンドのアナログ盤は忘れた頃に届くどころか、発送が遅れますという連絡もよく来る。

この間はアデルがアルバムの発売と同時に50万枚もアナログ盤を製造したことで、工場が押さえられて、その他のアナログ盤の製造が大幅に遅れたことがニュースにもなっていた。現在アメリカでは、サード・マン・レコーズ以外には、インディとしてやっている製造工場しかない。

ちなみに、今回のインタビューでもジャックが言っていて少し笑ったのが、ジャックが今回2枚のアルバムを同時に発売しない理由のひとつは、「ちょっと信じられないけど、自分がアナログ盤工場を持っているのに、製造が無理だと言われたから」(笑)。

3)プリンス財団から、プリンスがお蔵入りさせた1986年のアルバム『Camille』をアルバムとして発売する権利を得る。

ジャック・ホワイトがプリンス財団に交渉して、プリンスがお蔵入りしていたアルバム『Camille』の発売権を獲得した。プリンスは、自分のオルターエゴとしてCamillaという女性のキャラクターを作り、声のピッチを上げるエフェクトを使って、数日間で10曲のレコーディングをした。しかしアナログ盤を限定で製造した後、お蔵入りしてしまった。

2016年にその限られたアナログ盤がオークションに出されたのだけど、クエストラブ が落札してジャックは買えなかったそう。しかし、その後に出たアナログを今度は、$49375で落札。MOJO誌で、ジャックがそれを発売することになった、と語っている。まだ詳しい日程は分からない。

ちなみに、『Camilla』に収録されるはずだった曲は、様々なアルバムでバラバラにはすでに発表されている。ジャックがプリンス財団への交渉が「割と簡単だった」と言っていたのは、そのためかもしれない。

4)現時点で発表されているMV。
MVには、ジャックらしい仕掛けがあり、これから2枚アルバムが発表されるので、MVにも何かしらの結びつきが隠されている。
“Fear of the Dawn"

“Love is Selfish”

“Taking Me Back”

“Taking Me Back” (Live)

“Taking Me Back(Gently)”

“Hi-De-Ho (w Q-Tip)(Visualizer)

5)4月8日アルバム発売日にデトロイトからツアー開始。

すでにヨーロッパ・ツアーも発表されている。このギターがフジロックに鳴り響くのが楽しみだ!



ジャック・ホワイトのインタビューが載っているロッキング・オン最新号は4/7発売です。ご購入は、お近くの書店または以下のリンク先より。【予約購入できます】

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