前作『100thウィンドウ』は、実質的には3Dのソロ・アルバムという側面があった。そして、本作では再びダディー・Gがスタジオでの作業にも復帰し、マッシヴ・アタックという共同体としての作品になった。けれど、今回、最も重要な役割を果たしたのは、例のバンドの再結成を実現させ、同時並行でゴリラズとしての新作も完成させていた英国一忙しい男、デーモン・アルバーンではないか。作曲や演奏でクレジットされているのは僅か3曲だが、バンド内の傷を癒し、マッシヴ・アタックという不朽の存在を全肯定するかのように機能している。特に本作のハイライト“サタデー・カム・スロー”のボーカルは感動的だ。今後発表予定のブリアルによる全編リミックス・アルバムも楽しみ。(古川琢也)
そこに彼がいた
マッシヴ・アタック『ヘリゴランド』
2010年02月03日発売
2010年02月03日発売
ALBUM
前作『100thウィンドウ』は、実質的には3Dのソロ・アルバムという側面があった。そして、本作では再びダディー・Gがスタジオでの作業にも復帰し、マッシヴ・アタックという共同体としての作品になった。けれど、今回、最も重要な役割を果たしたのは、例のバンドの再結成を実現させ、同時並行でゴリラズとしての新作も完成させていた英国一忙しい男、デーモン・アルバーンではないか。作曲や演奏でクレジットされているのは僅か3曲だが、バンド内の傷を癒し、マッシヴ・アタックという不朽の存在を全肯定するかのように機能している。特に本作のハイライト“サタデー・カム・スロー”のボーカルは感動的だ。今後発表予定のブリアルによる全編リミックス・アルバムも楽しみ。(古川琢也)