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精力的に音源のリリースを重ねてきた近年のめ組だが、フルアルバムとしては実に9年ぶりの3作目となる。昨年のベストアルバムを経た新章の幕開けを飾る作品ながら、力みとは無縁の軽やかさがそのまま聴きやすさに繋がっている点が頼もしい。収録の12曲すべてが2分~3分台の尺であるものの、同音異義語を連発し細かく押韻していく作法を全開にしつつ、心情吐露もストーリーテリングも過不足なく描き切られており、菅原達也(Vo・G)のリリシストとしての最新の妙技を堪能できる。中でも、2分7秒を駆け抜けるオープナー“WE ARE WAKEARI!”の冴えが凄まじい。自分たちのキャリア、そして音楽を《訳あり》と称しつつ、あの手この手で推奨した末、《訳ありな僕が唄う理由は/「訳あり同士でしょ?」って/指差し合いたいのだ/傷や汚れは生きた証さ/返品・交換はしないでね/訳あったって分け合えるから》と、等しく欠落を抱える聴き手の存在を美しく巻き込んで締め括る。め組がめ組を続ける理由が端的に示された、完璧なるステートメントである。(長瀬昇)(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年8月号より)
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