コンポーザー兼ギタリスト・HARUに端を発したプロジェクトで、楽曲やライブによってメンバーは流動的──と書くと、強烈な個の下に集うグループにも思えるが、そうじゃない。メンバーは10代中心と聞けば才気走ったテンションなのかも?と身構えたくなるが、それも違う。それぞれがセンスとスキルを作品へ注ぎ、侃々諤々の議論を交わしながら楽曲を作り上げるスタイルは普通にバンドしてるし、個々の夢や目標へのスタンスには年代相応の無邪気さも瑞々しさもある。それでいて、生み出す楽曲は耳の肥えたリスナーをも唸らせるクオリティなのだから面白い。新曲“散って”は、従来のR&Bやソウル、AOR系統の気だるげなフィーリングに、軽やかでリズミカルなノリでポップスとしての心地よさもプラスした曲。そこへ花火やサイダーといったモチーフを登場させ、儚げでセンチメンタルな情景描写で彩りを加えるという、ある種のJ-POP的手法も巧みに取り入れている。既に恐ろしいくらいのクオリティなのだが、今後さらに洗練されていく可能性は十二分にあるし、まったく別の角度・アプローチの表現が飛び出してもなんら不思議ではない。特異な才の集合体が赴く先には可能性しかない。インタビュー・文=風間大洋
(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年9月号より抜粋)
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