以下、本記事の冒頭部分より。
ザ・ストロークスのニューアルバム、『リアリティ・アウェイツ』がついにリリースされた。彼らの復活の狼煙となった前作『ザ・ニュー・アブノーマル』から実に6年ぶりとなる本作だが、当初の発売予定から約1ヶ月後倒しになったり、ニック・ヴァレンシのツアー一時離脱が伝えられたりと、何やら不穏な動きが続いていた彼ら。また、昨年にはジュリアン・カサブランカスの「ストロークスはビジネスであり、それよりもクリエイティブな活動を重視したい」といった趣旨の発言もあった。でも安心してほしい。まずリリース遅延の理由はアナログ盤の製造・プレス時点でのトラブルによるもの。ジュリアンとの不仲説が再燃していたニックも、もちろん全曲でプレイしており、本作はジュリアン、ニック、アルバート、ファブ、ニコライによって作られた、紛うことなきストロークスのニューアルバムだ。6年の間にはジュリアンのザ・ヴォイズを筆頭に、ソロプロジェクトをやっていたメンバーも多く、彼らのクリエイティビティは途切れなく発揮され続けていた。今のストロークスは5人がストロークス「外」での自立性を担保できているからこそ、ストロークスの「内」に入るシーズンを設けることができる、という設計になっており、その設計が上手く機能したのが『ザ・ニュー・アブノーマル』だった。『リアリティ・アウェイツ』も、同様の設計によって作られたアルバムだ。プロデューサーも前作同様にリック・ルービン。ちなみにルービンは2022年の段階で彼らとコスタリカで新作のセッションを行った、と語っていた。アルバートも最新のコメントで「コスタリカでのレコーディングは最高だった」と語っており、本作にも同国のスタジオがクレジットされている。どうやら制作は、数年前から断続的に続いていたようだ。文=粉川しの(以下、本誌記事へ続く)
ザ・ストロークスの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』9月号に掲載中です。
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