4月8日には、2作目となるアルバム『TO THE YOU(ME) I MET BEFORE』がリリースされる。EP『LOSS』以降は辣腕ミュージシャン陣の演奏をフィーチャーした楽曲が増えていたが、最新アルバムはエレクトロニックなサウンドとオーガニックなサウンドがより深く、雄弁に混ざり合う作風となった。つい先頃にはシングル曲“MERMAID”(アルバムの最終トラックとして収録)のMVが届けられたが、幼い頃のワクワクするような冒険心を思い出させるあの美しい映像がそうであるように、リスナーはこのアルバムを通して、自分自身の中に懐かしい友だちのようなMeg Bonusを見つけることになるだろう。静謐なピアノと情感を膨らませるストリングスアレンジに彩られた収録曲“LOVE”は、かつて野本慶が初めて作曲した楽曲なのだという。Meg Bonusの歌心は膨大な情報と時の流れの中で見失ってしまいそうな大切なものをしっかりと握りしめているように思える。いやむしろ、だからこそ彼は臆することなく新しい音の風景を探究し続けることができるのかもしれない。
文=小池宏和
(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年5月号より抜粋)
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