「ついにこの日がやってきました。今宵は『SHINE ON』──みなさんと俺たちが、最も輝く日でありたいと思います!」……2024年4月27日、東京ドーム5万人の大歓声を受けながら、吉井和哉(Vo・G)は力強く宣誓した。「2020年に声が出せなくなった時、みなさんからたくさんの声を集めて、この東京ドームで小規模でやらせてもらいました。その時の声を今夜、ここで一緒に復活させたいと思います。今日は遠慮なく、たくさん大きな声で騒ごうぜ!」と呼びかけた言葉に続けて、ドームには“バラ色の日々”を歌うファンの「合唱」が鳴り渡る。コロナ禍で声出しNGとされた状況の中、それでもライブ空間でのシンガロングを実現させるため、歌声募集「Sing Loud!」企画を通して届けられた幾多の歌声による「合唱」。2020年11月3日の東京ドームで、歌うことのできない1万9千人の観客に代わって“バラ色の日々”にエネルギーを注ぎ込んでいたあの「合唱」が今、東京ドーム満員のオーディエンスの歌声と一丸となって高らかに響いている。困難と混沌に満ちたあの頃の閉塞感も全部、今この瞬間のロックの原動力として昇華するような、あまりにも感動的な場面とともに、万感のTHE YELLOW MONKEY東京ドーム公演は幕を開けたのである。(以下、本誌記事に続く)
文=高橋智樹 撮影=横山マサト、Takeshi Yao、Yukitaka Amemiya
(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年7月号より抜粋)
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【JAPAN最新号】2度目の復活を果たしたTHE YELLOW MONKEYが放った、命と愛のロックンロール!東京ドーム公演完全レポート
2024.05.30 12:00