この、今までになかった「いい感じ」を見事に言い当てたようなラインナップは新しい発明/発見と言っていいのではないでしょうか。
誰もが思い描く大物アクトを呼べた/呼べなかったという議論をくぐり抜けたところにあった新たな「いい感じ」のラインナップは、これからのフジロックの未来を切り開いていくと思います。
ヴルフペック、ヴァンパイア・ウィークエンド、フレッド・アゲインという3組のヘッドライナー、そしてハイム、フォー・テット、ジェームス・ブレイク、エズラ・コレクティブといった洋楽勢と、山下達郎、Vaundy、RADWIMPS、Suchmos、羊文学といった邦楽勢によるこれまでにあるようでなかったトータルなマッチングの良さは神業と言っていいと思うし、かつての「洋楽リスナー」ではなく今の日本での「洋楽寄りのリスナー」の指向性とのフィット感は絶妙だと言えます。
おそらく今年は観客の年齢層が10歳ぐらい下がるのではないでしょうか。
と同時に、長年フジロックに通ってきたベテラン客にとっても、思い描いてきたフジロックの幸福な最新形を見れる場になるのではないかと今からとても期待しています。(山崎洋一郎)