現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』2月号に「King Gnu Live Tour 2021 AW」ファイナルのレポートを掲載!
無敵のKing Gnuが約1年ぶりに見せつけた、さらなる最強のステージ。そのファイナルを完全レポート
文=小川智宏 撮影=Tomoyuki Kawakami、Kosuke Ito
アリーナ前方に設置された巨大なステージ。その後方にそびえるLEDビジョンにオープニングの映像が映し出されると、割れんばかりの拍手が会場を包み込む。そしてメンバー4人がそれぞれのポジションに陣取り、常田大希(G・Vo)のギターが激しいノイズを奏で出す。勢喜遊(Dr・Sampler)がドラムを乱打し、シンバルでカウントすると、爆発的なエネルギーとともに“飛行艇”の重厚なイントロが鳴り響いた――その、ライブが始まった瞬間の高揚と興奮が、アンコールのラストに披露された“サマーレイン・ダイバー”の最後に残ったギターノイズが鳴り止むまで、一瞬たりとも途切れることなく続く2時間。圧倒的だった。
井口理(Vo・Key)はライブ中のMCで、久しぶりに会場のキャパシティいっぱいの人数を収容してライブができた喜びを口にし、「(自分たちは)運がいいんですよ。悪運がいいんです」と語っていたが、運どころではない。満員のアリーナで観るKing Gnuは凄まじかった。やっていることは何ひとつ変わらず、常田の描くビジョンをスキルとセンスの塊のようなメンバーが寄ってたかって形にしていくという基本構造は揺るがない。新曲がいくつか増えているとはいえ、セットリストの大筋も、昨年のアリーナツアーから大きく変化しているわけではない(ただ、たとえばこの日は新曲“一途”のライブ初披露があり、それはとても特別な瞬間だった)。だがそれでも、いや、だからこそ、そのエスカレートぶりがはっきりとわかる。10月29日の仙台から全国7ヶ所14公演という規模で展開されてきたKing Gnuのアリーナツアー「King Gnu Live Tour 2021 AW」、そのファイナルとなった12月15日、国立代々木競技場 第一体育館でのワンマンライブはそんな体験だった。(以下、本誌記事に続く)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2022年2月号より抜粋)
【JAPAN最新号】無敵のKing Gnuが約1年ぶりに見せつけた、さらなる最強のステージ。そのファイナルを完全レポート
2021.12.29 17:00