ヴァイオレット・グロールが、デビューアルバム『Be Sweet To Me』を5月29日にリリースすると発表した。アルバムからはすでに2曲のシングル“Thum”、“Applefish”が公開されているが、今回3曲目となる“595”もリリースされた。
“Thum”
“Applefish”
“595”
バイオレットは2006年生まれで現在19歳。12歳頃から父デイヴ・グロールとステージで共演しており、グラストンベリーをはじめフー・ファイターズのステージに登場したこともある。また、フー・ファイターズのアルバム『Medicine at Midnight』や『But Here We Are』ではバッキングボーカルでも参加していた。フー・ファイターズのファンなら知っている人も多いと思う。そう考えると、今回デビューアルバムをリリースするのも自然な流れと言える。
プレスリリースによると、アルバムのレコーディングは2024年末から2025年初頭にかけて行われた。プロデューサーはキム・ゴードンからチャーリーxcxまで手掛けるジャスティン・ライゼン。興味深いのは、彼女が80年代後半から90年代のオルタナミュージックから強い影響を受けたと語っていることだ。
「当時の音楽には、メッセージ性からビジュアルに至るまで、とてつもない力がある。すごくリアルで、生々しい」
ピクシーズ、サウンドガーデン、コクトー・ツインズ、ブリーダーズ、PJハーヴェイ、ザ・マフス、ビョーク、アリス・イン・チェインズ、L7、ジュリアナ・ハットフィールドなど――「子どもの頃からずっと、ああいう音楽を聴いてきた」という。90年代オルタナと言えば、父が所属したニルヴァーナが牽引したシーンでもあるだけに、あえてその時代に踏み込んでいるところが面白い。
さらに彼女は、敬愛するデヴィッド・リンチの映画からも影響を受けているという。
“Bug In A Cake”は、最近亡くなった祖母――デイヴの母親――の家に引っ越した際に起きた不可思議な出来事を歌った曲だそうだ。祖母は彼女の人生を「導いてくれる存在」だったという。
「テレビを消すとまた勝手につく
ねえおばあちゃん、あなたの好きな曲を聴かせて」
と、バイオレットは歌っている。
トラックリスト
1. THUM
2. 595
3. Bug In The Cake
4. Last Day I Loved You
5. Big Memory
6. Mobile Stars
7. Often Others
8. Applefish
9. Cool Buzz
10. Pool Of My Dream
11. Plastic Couch
すでに、超豪華なメンツのフェスShaky Kneesの出演も決定している。
一方、父のバンド、フー・ファイターズも新作『Your Favorite Toy』のリリースを控えているが、そのインタビューでデイヴ・グロールが「娘のアルバムに刺激を受けて自分たちの新作を作った」と語ったことも最近大きなニュースになっていた。また、バイオレットが父の力を借りずにアルバムを制作し、自らレコード契約まで結んだことも明かしている。
「俺の娘のバイオレットは、今19歳で、もうすぐ20歳になるんだけど。彼女は、デビューアルバムを、ジャスティン・ライゼンというプロデューサーと一緒に作ったんだけど、全部ひとりでやったんだ。
彼女がそのプロデューサーと出会って、毎日のようにスタジオに通って曲を作っていた。完成した曲を俺に送ってくることはあったけど、このレコードには俺は本当に一切関わっていない。
アルバムの制作についても、俺はまったく知らなかったんだ。レコード契約を探しているってことは聞いていたけどね。
それである日、彼女が『ねえ、パパ、今夜ご飯食べに行っていい?』って言ってきてさ。俺は『ああ、いいよ。何作ればいい?』って言って、彼女がうちに来たんだ。
それで彼女がうちに来たら、『今日レコード契約したよ』って報告するんだ。俺は『えっ、本当かよ!』って感じでね。
だからこの件に関しては、俺は本当にまったく関わっていない。俺はどちらかというと、全部把握していたいタイプの父親なんだけど、彼女は完全に自分のやり方で進めているんだ。すごいよ。
でもそのレコードがまた素晴らしいんだ。彼女は本当に信じられないくらい才能があるし、音楽の趣味もすごくいい。アルバムを聴けばきっと驚くと思う。音楽の幅がとても広いからね。ザ・サンデイズとかコクトー・ツインズを思わせるような曲もあるし、すごくハードでヘヴィなロックもある。エーテルみたいに幻想的なところもあって、とても美しい。素晴らしいレコードだよ。
正直に言うと、彼女がそのアルバムを作っているとき、しかもかなり短い時間で完成させたんだけど、それを見て俺も自分のアルバムを作りたくなったんだ。本当に刺激を受けた。
彼らがレコードを作るやり方とか、そのエネルギーを見て、『うわ、娘のデビューアルバムに触発されちゃったよ』って思ったんだ。いいよね」
彼女が契約したRepublic Recordsは、ビルボード誌にもこの10年で業界No.1のレーベルに認定されている。テイラー・スウィフトやアリアナ・グランデも所属する。