【インタビュー】祝・the telephones結成20周年! たくさんの幸福と出会いと記憶がぎゅうぎゅうに詰め込まれた、最高なコラボアルバム『THIS IS A DISCO CALL!!!』を、メンバー3人が存分に語る!

【インタビュー】祝・the telephones結成20周年! たくさんの幸福と出会いと記憶がぎゅうぎゅうに詰め込まれた、最高なコラボアルバム『THIS IS A DISCO CALL!!!』を、メンバー3人が存分に語る!
結成20年目にして、こんなにも幸福なアルバムを産み落とせるということが、the telephonesがその音楽で、たくさんの幸せを人々に与えてきたことの証ではないかと思う。2025年5月21日結成20周年を迎え、今まさに20周年イヤーのクライマックスを走り抜けているthe telephonesから、スペシャルなアルバムが届いた。全曲新曲による、6組のアーティストとの共作曲を収録した豪華コラボアルバム、その名も『THIS IS A DISCO CALL!!!』である。参加したのは、ORANGE RANGEのHIROKIとNAOTO、トップシークレットマンのしのだりょうすけ、9mm Parabellum Bullet・菅原卓郎&THE BAWDIES・ROY、POLYSICSのハヤシヒロユキ、そして、PEDROのアユニ・D。the telephonesにとって上世代に当たるアーティストから、同世代でシーンを席巻した戦友たち、そして様々な形でthe telephonesの遺伝子を受け継ぐ下世代までを網羅した、完全無欠のコラボレーションアルバムである。さらに、the telephones単独の新曲“SAITAMA DANCE MIRROR BALLERS!!! 2”も収録。成熟したバンドが、生まれた街に思いを伝える名曲だ。the telephonesの音楽はたくさんの人々を踊らせてきたが、それと同時に、the telephonesという存在自体が、まるでダンスフロアそのもののようだ。人々の想いや音楽への愛が、出会い、繋がる場所。『THIS IS A DISCO CALL!!!』には、成熟し、包容力を増していく彼らが抱きしめるたくさんの輝きや記憶やぎゅうぎゅうに詰め込まれている。石毛輝、松本誠治、岡本伸明の3人に、本作の制作過程や20周年に抱く思いをたっぷりと語ってもらった。

インタビュー=天野史彬


結局、テレフォンズはお祭りをするのが好きなバンドだと思うんです。それに加えて、最近は誰かを迎え入れる余白も生まれている(松本)

──結成20周年コラボアルバム『THIS IS A DISCO CALL!!!』は、the telephonesにとって先輩、後輩、同世代のアーティストが一挙に集まった濃密なコラボアルバムですね。しかも単なるフィーチャリングではなく、曲によっては作詞作曲を一緒にしたり、ミックスをコラボ相手がやっている曲までもあるという。本作の発端はどういったところにあったんですか?

石毛輝(Vo・G・Syn) 去年バンド結成20周年を迎えて、もちろん記念のライブもやるけど、音源でも「スペシャルなことをしたい」ということになって。思えば、新体制になったあとのテレフォンズは音楽性の変化もあって、コラボレーションが活発になっているんですよね。それなら、この20年で深い付き合いの人も、最近知り合った人も、満遍なく一緒にコラボレーションできたら面白いんじゃないかっていうことになったんです。

──新体制以降のテレフォンズの音楽的なモードともかなり合致している試みだった。

石毛 一昨年から「Disco Punk Night!!!」という、毎回ゲストを1組招いたツーマンの自主企画をやっていて。そこではゲストのカバーを、ちょっとだけやるんじゃなくて、ガッツリとリミックスするくらいのスタンスでやっているんです。そういう作業を続けていくと、自然とコラボもやりやすくなるんですよね。結成当初とは比べものにならないくらい考え方は柔軟になっているのかもしれない。

松本誠治(Dr) 最近は自分だけのチャンネルじゃなくて、他の誰かがいることをより強くイメージできるようになってきたよね。

──松本さんは、コラボアルバムを作ることが決まったときはどんなお気持ちでしたか?

松本 誰かと一緒にいるのが意外と好きなバンドだと思うので、必然的な気もしました。僕らが1回活動を止めたときも、みんなが最期を看取ってくれたりもしたし。

石毛 看取る(笑)。

松本 また起き上がっちゃいましたけど(笑)。結局、テレフォンズはお祭りをするのが好きなバンドだし、それが似合うバンドだと思うんです。それに加えて、さっき石毛が言ったように最近は誰かを迎え入れる余白も生まれている。そう思うと、今はコラボアルバムを作ることにベリーベストなタイミングだなと思いましたね。

──岡本さんはいかがですか?

岡本伸明(Syn・Cowbell・Shriek) 20年やってきて、意外とこういうことをやっていなかったんだと思うと、いいアイデアだなと思いましたね。相手とパワーを重ねることで、2パワー的な。ダブルパワー。

松本 2、ダブル、どっち?(笑)

岡本 ダブルパワーで(笑)。でも本当に、僕らだけではできないことがこのコラボアルバムではできていると思うし、すごくいいなと思います。

──ここからは1曲ずつ、コラボ相手との関係や曲の成り立ちについて伺っていければと思います。まず、1曲目の“IKITAI DISCO feat. HIROKI & NAOTO from ORANGE RANGE”。ORANGE RANGEは先日の20周年ツアーファイナルでも対バンされるくらい、関係性が深いんですね。

石毛 ORANGE RANGEは、RYOくん以外は同い年だし、気づけばもう13年くらいの付き合いなんです。NAOTOとは出会ってすぐに意気投合したんですよね。ミュージシャンとしてのシンパシーもありつつ、音楽以外の他愛のない話もする友達って感じなんですよね。沖縄に行ったときは、沖縄そばに連れて行ってくれたし(笑)。


──今回の“IKITAI DISCO”は、HIROKIさんは作詞、NAOTOさんは編曲でも石毛さんと共にクレジットされていますね。

石毛 最初は「いけないディスコ」というタイトルだったんですけど、それはやりすぎだということで自主規制をかけて(笑)、向こうに曲が渡る頃には“IKITAI DISCO”になっていました。「どれだけ、現存している音楽にリスペクトを払いながらやっていくか?」というコンポーズマナーが俺とNAOTOの似ているところだし、そのツボを突きながら曲は作っていきましたね。歌詞はHIROKIとLINEグループで投げ合って。これ、誠治くんはすぐに気づいたんですけど、HIROKIは歌詞の中にテレフォンズのメンバーの名前を入れてくれたんです。歌詞を文面で読むとわからないかもしれないけど、歌で聴くと俺らの名前が歌詞に入っているのがわかる。ノブも気づいてたんだっけ?

岡本 うん、気づいてた。

石毛 じゃあ、俺とNAOTO以外は気づいてました(笑)。でも、感動しましたね、すごく。HIROKIの歌が入った瞬間に「ああ、ORANGE RANGEだ」となるし。

岡本 ね。彼の声が聴こえてくると、急にあったかくなる。沖縄の風が吹いてくるような気持ちになるというか。

石毛 彼の声には海が見えるよね。

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北浦和って、たまに「この街じゃない奴ら」みたいなのが出てくるんですよ。北浦和のことは大事にしているけど、そこに同化していくというよりは「どうやって自分たちで新しいものを作っていくか?」を考える、北浦和の中でも特異変質的な変わった奴ら(松本)


──2曲目“ Jump Jump Jump!!! feat. しのだりょうすけ from トップシークレットマン”でコラボしたトップシークレットマンは埼玉のバンドで、テレフォンズ結成の地である北浦和KYARAを拠点に活動を始めたバンドですよね。

松本 これは個人的な感覚ですけど、北浦和って、たまに「この街じゃない奴ら」みたいなのが出てくるんですよ。テレフォンズもそうだったし、ドミコもそうだし、トップシークレットマンもそう。もちろん北浦和のことは大事にしていると思うけど、そこに同化していくというよりは、「どうやって自分たちで新しいものを作っていくか?」を考えている。そういう北浦和の中でも特異変質的な変わった奴らなんじゃないかと思うんですよね、トップシークレットマンは。ちゃんとパンクな人たちな気がする。

岡本 僕は初めてトップシークレットマンのライブを観たとき、「うわっ、すごい人たちが出てきた!」と思いました。今も影響は受けるけど、若かったら、しのだくんにはすごいドキドキしたんじゃないかな。バンドシーンにもいつつ、若いクラブシーンにリーチしているところも魅力的だなと思うし。憧れるし、嫉妬もしますね、すごく。

石毛 バンドシーンとクラブシーンを行き来するっていう、初期の俺たちが理想とした動き方をしているよね、トプシは。

──“Jump Jump Jump!!!”では、しのださんは作詞作曲編曲すべてを石毛さんと一緒にされているし、ミックスもしのださんが手掛けられているんですね。

石毛 大元は俺が作ったんですけど、しのだくんに投げるときに「ぶっ壊してくれ」とオーダーをして。途中でガバティックというか、すごい展開になるところもしのだくんが差し込んでくれました。作曲とリミックスを行き来するような作業で、すごい楽しかったですね。

──3曲目は“BIG BANG feat. 菅原卓郎 from 9mm Parabellum Bullet & ROY from THE BAWDIES”。9mmの菅原さんとTHE BAWDIESのROYさんという、戦友のような方々とのコラボですね。

石毛 そうですね。このふたりは同い年でもあり、まだ現役でバンドをやり続けているという点で、いつも勇気をもらっているふたりなんです。結成から20年のうち、17、8年くらいは一緒にいるし、それぞれが大舞台に上がるタイミングもお互いに見ている。このコラボアルバムにはいてほしいふたりでしたね。

岡本 ORANGE RANGEもそうだけど、40歳を超えると、同世代って本当に貴重になっていくからね。このふたりもずっと最前線にいて、ライブを観れば刺激をもらうし、でも実際に会ったら「ああ、よかった」と安心するような存在でもあって。

──“BIG BANG”は、石毛さん、菅原さん、ROYさん3人のボーカルを堪能できるし、今回のアルバムの中でも特にプリミティブなバンド感が強い1曲ですね。

石毛 一緒にやるのがこのふたりなので、取りあえず「シンセ控えめ、ギター優先」というコンセプトを設けました。あとは、「ただ、茶色くあれ」というのがテーマです。

──「茶色くあれ」というのは?

石毛 まあ、「泥くさくあれ」ということですね。「茶色い」って、たぶん埼玉ワードなんですけど(笑)、「黄色い歓声」の反対みたいなニュアンスの言葉で、結成当時の俺らがよく使っていた言葉なんです。「ちょっと笑っちゃうくらいのほうがいいよね」っていう。

──それでいうと、テレフォンズも、9mmも、ボウディーズも、それぞれがある側面に過剰なくらい特化していて、その過剰さが笑っちゃうくらい最高っていう。その感じが3組はデビュー期から一貫していますね。

石毛 そうかもしれないですね。みんな、どこか1カ所が突き抜けている。だから俺たちは仲よくなれたのかもしれない。

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次のページ「純粋じゃないミュージシャンなんているのか?」と思います。類は友を呼ぶというか。そういう人たちが周りにいてくれる、ありがたい環境なのかもしれないです(石毛)
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