ジョン・レノンが過去のインタビューで、エルトン・ジョンとコラボした楽曲“Whatever Gets You Thru the Night”の制作裏話を披露していたことが明らかとなった。
「FAR OUT」によると、どのようにエルトンが同曲に参加することになったのか、ジョンが次のように語っていたという。
「ある夜に僕が曲をいじくっていると、エルトン・ジョンとAppleのトニー・キングが入って来たんだ。僕たちはみんな仲が良くてね。するとエルトンに、『ねえ。その曲にピアノを入れてもいいかな?』と訊かれたから、僕が『もちろんだよ。いいね!』って答えて、急に彼が弾き始めたんだ。彼の才能には驚嘆したよ。エルトンのことは知ってたけど、彼が演奏するところを見たことがなかったからさ。
彼は、優れたミュージシャンで素晴らしいピアノ演奏者だ。エルトンがルーズなトラックに乗せてピアノを加え、リズムの変化に追いついていく様子に嬉しくなったし驚いたよ。明らかに、あの曲は同じリズムを保っていないからね……。それから彼は僕と一緒に歌って、すごく楽しかったよ」
最初、ジョンは同曲をシングルとして発表することに躊躇していたが、何度も後押しするエルトンに根負けしてリリースしたそうだ。
まさかヒットすると思っていなかったジョンは、この曲が1位になったらマディソン・スクエア・ガーデンでエルトンと一緒に演奏すると軽く口約束をし、その後“Whatever Gets You Thru the Night”はジョンの予想に反してチャートのナンバーワンに。しばらくして、その約束を覚えているかとエルトンに訊かれ、1974年11月28日にニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンにて行われたエルトンのライブで、二人が同曲を演奏して共演が実現するに至ったそうだ。
ジョンの生前にアメリカのシングル・チャートで1位に輝いた彼のソロ曲は、“Whatever Gets You Thru the Night”のみとなっている。
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