9月に2ndアルバム『ヴィジョンズ・オブ・ア・ライフ』をリリースしたウルフ・アリスは、「バンドとしてすべての面において今最高の瞬間にいると言って間違いない」だろう。従来のロックの概念から解き放たれている彼ら自身は、音楽界における自らの存在をどのように考えているのだろうか。
『ロッキング・オン』1月号では、そんな彼らが10月に来日した際に行ったスペシャル・インタビューを掲載。
「自分たちが“ロック・バンド”と呼ばれると、ある意味、目標を達成できた気がする」というボーカルのエリー・ロウゼルは、その理由について以下のように語っている。
もし私達がロック・ミュージックなんだとしたら、私はロック・ミュージックが好きだと言えるから。ロック・バンドにいるというのが、もう恥じることではなくなるというか。
つまり、昔からの“ロック・バンド”にまつわる輝かしい男性ホルモン丸出しみたいなイメージから脱皮できたと思うから。そうじゃなくて、もっと色々なものが混じり合ったバンドでもよい、ということだと思える。
この「もっと色々なものが混じり合ったバンドでもよい」というロック・バンドの新しいあり方について、ドラマーのジョエル・アメイは以下のように話す。
古い概念のロック・バンドというのは実際終わったと思う。そしてそれは正しいことだと思う。そういうバンドはもういらないからね。そして、僕らがロックを前進させているんだとしたら、絶対に良いことしかないと思う。
自分たちが「ロックを前進させている」との自覚のもと成長を続けるウルフ・アリスは現在、イギリスではアリーナに近い規模の会場で公演を行っているという。国や都市によって会場の規模がまちまちだというバンドは、そんな状況を面白いと感じているようだ。
(各国で会場の規模が違うことが)それぞれで緊迫感を保てる理由でもある。まだバンドとしてある地点まで辿り着けていない、ということがね。というのも、アメリカでは、大きな会場を回っているバンドとも一緒にツアーをしたけど、それを観て思ったのは、なんと言うかすべてのライヴが“同じ”だったということ。
(中略)僕らはそういう意味で、まだ日々どこにいるかによって変化があるし、面白いと思える会場でライヴができてるから、すごくラッキーだと思うよ。
インタビューでは20代ならではのフラストレーションについても語っている他、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジやトレント・レズナーといったロック・スターたちについて言及する場面も。ぜひ本誌を手に取って、「ロックの新たな歴史を書き始めている」ウルフ・アリスの等身大の言葉を感じていただきたい。
『ロッキング・オン』1月号の詳細はこちらから。
http://www.rockinon.co.jp/product/magazine/144146