『ROCKIN'ON JAPAN』がお届けする最新邦楽プレイリストはこちら
様々なアレンジャーとタッグを組んで制作した多彩なデジタルシングル楽曲や、バンドの地力が発揮されたセルフプロデュース楽曲のリリース、初の日本武道館公演を経て制作された同作は、より自由に解き放たれた音楽への知的好奇心と、支えてくれた人々への誠実な気持ちが強固に結実している。それを如実に物語るのが、最新モードを投影した冒頭5曲だ。バンドの演奏やシンセ、DTMなどで構築された爽快かつ独創性に富んだ音色やアンサンブルは、歌詞やメロディに描かれた情景や心情をたちまち濃厚かつ立体的に映し出す。彼らの強みとも言える耽美でロマンチシズムに満ちた世界に、時にドリーミーで時にやんちゃといった無邪気な少年性が加わり、新たな瑞々しさや輝きが生まれた。自らに課していた制約を振りほどくような、開放感に満ちた音と言葉は、結成10周年という歳月で育んだ野心と自信の賜物だろう。聴き手の心を軽やかに照らすだけでなく、今後の4人の創作がさらに彩りを増すことを予感させる。(沖さやこ)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年7月号より)
『ROCKIN'ON JAPAN』7月号のご購入はこちら
*書店にてお取り寄せいただくことも可能です。
ネット書店に在庫がない場合は、お近くの書店までお問い合わせください。