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デビュー15周年を迎えた2025年1作目は、映画『少年と犬』の主題歌。歌とピアノとストリングスが中心の、シンプル且つスケール感のあるバラードに仕上がっている。特筆すべきはSaoriのピアノ。ソロを筆頭に音色が「語って」いて、映画館にマッチするだろうな、と思えるサントラ感があるのだ。さらに今作は、Fukaseと盟友・千葉龍太郎(新世界リチウム)の共作曲である。個人的にも新世界リチウムには好きな楽曲が多々あったので、千葉が遺した新曲をFukaseが形にして、歌詞をのせてくれたことが、とても嬉しい。エモーションが心の底から涙腺まで駆け上ってくるようなメロディで、《ドッキリ》とか《お陰様》とかチャーミングな言葉遣いを挟みつつ、サビに歌われる《「グラスの泡みたいに消えたように見えたとしても/ちゃんと貴方の心に溶けてる見えなくなっただけ 消せないの」》というフレーズが、年齢を重ねた大人たちに気づきをくれる。琥珀色のビールと、《心に溶けてる》大切な思い出を味わいながら聴きたい。(高橋美穂)(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年5月号より)
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