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映画『劇場版モノノ怪 第二章 火鼠』の主題歌を務める“花無双”は静と動を行き来するダイナミズムに富んだスケール豊かなバラッド。静謐な歌い出しから最初のサビで一気に爆発し、「アイナ・ジ・エンドの100%」の凄味を轟かせる。のだが、この曲における彼女のパフォーマンスで真に特筆すべきは、サビを重ねる度にさらにその迫力が110%、120%と更新されていくところにある。ストリングスをはじめオケが狂騒的な盛り上がりを描く中、一瞬たりとも音像の中の主導権を譲らない歌唱。しかも、この曲はアイナ自身の手により書かれており、つまりは自らの歌唱の特別性を正しく理解し、それを意識的にアウトプットした、ということになる。この知性とバランス感覚は、今後の彼女の活動により一層の輝きをもたらしていくはず。また、もう1曲の“渇望”はブリブリと歪んだベースが牽引するダンサブルかつダークなロックソングであり、弾むビートを自在に乗りこなす様には“花無双”とはまた異なるアイナの魅力が表れている。(長瀬昇)(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年5月号より)
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