生命が宿っているかのような音を鳴らすことができてしまう魔法使いのような楽器プレイヤーがこの世にはいるが、RIZEの3人はまさにそれに該当する。そして、彼らが合奏をした時に生まれる豊かな質感、エモーションの熱量、浮き彫りにされる物語の深さは、本当に桁外れだ。結成20周年を迎え、久しぶりに届けられた新曲“ONE SHOT”を聴けば、そのことがよくわかる。骨太な質感のギターリフ、しなやかに躍動するベース&ドラムが融合した音を聴いた瞬間、どうにもこうにも血が騒いでしまうこの感じをなんと表現しよう? 真昼の太陽を浴びて、カラっとした風に包まれた時に沸き起こる無敵感……とでも言うべき無条件の胸の高鳴りを噛み締めることができる。テクノロジーの発達により、いくらでも壮大なサウンドをデスクトップ上で構築できるようになっているが、スタジオで鳴らすシンプルな編成のロックバンドの可能性もまだまだ果てしない。人間同士の鼓動と呼吸の間合いのさじ加減で無限にドラマチックになれる人力演奏のすごみを再認識させてくれるRIZE、やはり魅力的な人たちだ。(田中大)