カー・シート・ヘッドレス、架空の大学を舞台にしたロックオペラで新境地へ。5年ぶりの新作『The Scholars』を語る

カー・シート・ヘッドレス、架空の大学を舞台にしたロックオペラで新境地へ。5年ぶりの新作『The Scholars』を語る

現在発売中のロッキング・オン6月号では、カー・シート・ヘッドレストのインタビューを掲載!
以下、本インタビューの冒頭部分より。



「僕は『死』というテーマに対して新たな視点を持つようになって、闇と光の対比を強く感じるようになっていたんだ。だから、いざ音楽を作るとなったら、本当に大切なこと、すなわち生命や死、人間関係について書きたい、という思いが芽生えた」



●NYで行われた全曲披露のアコギライブを観て感動しました。曲ごとにダークで複雑な物語を説明してくれましたが、演奏されると強烈なギターリフやキャッチーなメロディで溢れていて、最後には希望を掴もうとする高揚感や喜びも感じさせてくれました。プロダクションの緻密さも驚きましたが、作品を完成させて今どのような気持ちですか?

「まずはショーに来てくれてありがとう。それで、君が言ったように、この作品には闇と喜びが共存している。制作には合計5年かかって、その間に多くの出来事があったからね。まずアルバムのアイディアを模索するのに1、2年を費やして、22年に僕はコロナにかかり、1年の半分ほどはベッドで過ごさなければならなかった。それが治った後も、回復にはすごく時間がかかった。だからその間に、僕は『死』というテーマに対して新たな視点を持つようになって、闇と光の対比を強く感じるようになっていたんだ。だから、いざ音楽を作るとなったら、本当に大切なこと、すなわち生命や死、人間関係について書きたい、という思いが芽生えた。それで少しずつ病気が回復し、バンドメンバー全員で集まって、曲を作り始め、ゆっくりと、最終的にこのアルバムが形になっていったというわけなんだ」

●グリーン・デイやザ・フー、デヴィッド・ボウイなどアイコニックなロックオペラやコンセプトアルバムから影響を受けたということですが、彼らの作品から何を学び、活かそうとしましたか?

「いろんな手法を学んだんだよ。それで『トミー』や『ザ・ウォール』、『アメリカン・イディオット』は、最初から最後までひとつの物語が展開される構成だよね。それぞれの曲が物語を進める役割を果たしている。でも、僕はそれはやりたくないなと思ったんだ。そうすると、特定のプロットに縛られて、物語を進めるためだけに曲を書かなきゃいけなくなってしまうから。それよりも、もっと自由な形でアルバムを作りたかったんだ。だから今回は、『フーズ・ネクスト』や『狂気』などを参考にした。ゆるいコンセプトを持ちながらも、それぞれの曲に物語が背景としてある。しかし、その物語に縛られすぎず、流れの良さを重視して作られている。だからアルバム全体としても自然な流れが生まれているんだ。こういった作品はこれまでに聴き込んできたから、自分たちのアルバムがどの方向性に進むべきかが自然と見えてきたよ」

(以下、本誌記事へ続く)



カー・シート・ヘッドレストの記事の続きは、現在発売中の『ロッキング・オン』6月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

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