オルタナシーンの熱き最先鋭:ザ・マーダー・キャピタルが遂に日本上陸! ポストパンクの枠を越え、濃密なアンサンブルが炸裂した新たなサウンドを語る

オルタナシーンの熱き最先鋭:ザ・マーダー・キャピタルが遂に日本上陸! ポストパンクの枠を越え、濃密なアンサンブルが炸裂した新たなサウンドを語る

現在発売中のロッキング・オン6月号では、ザ・マーダー・キャピタルのインタビューを掲載!
以下、本インタビューの冒頭部分より。



「強烈なエネルギーを捉えたくて......レコード盤に針を下ろしたら曲が流れて、その世界に没頭していくイメージ。コントロールできない波に呑み込まれていくみたいな」


●昨日のライブは最高でした! ポストパンクというイメージでは語りきれない、想像以上に緩急自在なパフォーマンスで驚きました。新作『Blindness』がパフォーマンスに与えた作用があるとしたら?

「それに関して言えば、最初からこんな感じではあったんだよね。それこそファーストのときからハイなところはとことんハイに、落ちるときにはとことんまで落ちるっていう、その両極端の振れが異様に激しい……それはバンドのDNAに染みついてるもので、一ヵ所には落ち着いていられないんだよ。『Blindness』に関しては、強烈なエネルギーを捉えたくて……

レコーディング中に内輪でよく“感情に針を落とす”って言い方をしてたんだけど、レコード盤に針を下ろしたら曲が流れて、その世界に没頭していくイメージだったんだ。自分達にもコントロールできない波に呑み込まれていくみたいな感じ……これはクリエイションが誕生する過程で毎回経験してることなんだ」

●改めて『Blindness』について聞かせてください。本作の直接性、助走をまったく必要とせず、数秒で時速80キロに到達するような即効性は、前作『Gigi’s Recovery』の緻密な構築性と真逆にいったように感じますが、意図的な変化だった?

「もうまさに前作に対する直の反動として。『Gigi’s Recovery』を作ったときはコロナ渦で時間だけはたっぷりあったからね。ロックダウンでアイルランドの田舎にある家に約9ヶ月間一緒に篭って、つまり、どう考えても普通じゃない精神状態で(笑)、ただひたすら狂ったようにえんえんと曲を作り続けるってことだけをしてて……シネマティックで演劇的な要素を取り入れた作品にしたかったんだ。しかも、コンセプトアルバムでもあったしね。

それを今作ではバッサリ切り捨てていったんだ。コンセプトは設けないまま、1曲1曲ごとに向き合って、曲と曲とで歌詞が連携し合ってるかどうかとかについては一切考えていなかった。どの曲もバラバラのテーマについて扱ってて、それをすべて結びつけるものとして『Blindness』って言葉なわけさ。つまり、”盲目”だよね。表に見えているのとは裏の部分を探求するにしろ、自分の内面の奥深くを掘り下げていく作業にしろ、すべては限られた視野から見た世界でしかないという……

まさに人間が人間であることの宿命として。自分という限られた狭い枠の中のさらに小さな枠の中から時々チラ見してわかった気になってる程度のもんで、実際はほぼ何も見てないのと一緒、だからこその『Blindness』っていうタイトルっていう」

(以下、本誌記事へ続く)



ザ・マーダー・キャピタルの記事の続きは、現在発売中の『ロッキング・オン』6月号に掲載中です。
ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

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