トロント映画祭開幕。園子温監督作が大いに盛り上げる。

トロント映画祭開幕。園子温監督作が大いに盛り上げる。

9月4日からトロント映画祭が開幕した。その初日にさっそく園子温監督の『TOKYO TRIBE』が公開され、トロントを大いに盛り上げていた。

監督の作品は、ミッドナイト・マッドネスという、ホラー映画などジャンル映画が上映される映画祭の名物にして人気枠で上映。文字通り映画が始まるのは、夜中の12時だ。監督の作品は、去年『地獄でなぜ悪い』が同じ枠で観客賞を受賞している。トロント映画祭の常連でもあり、その人気は上がり続けているのだ。

この日も、上映が終わって夜中の3時ごろだというのに、サインと写真を求めるファンが後を絶たなかった。

上映中も、拍手喝采が起きることが度々。例えばスンミが、とつぜんケンカを始めて次々に倒していく場面や、ブッバにお茶を入れる女の子が低音でラップする場面などは超バカ受けだった。また人間家具のシーンでも拍手と笑いが起きていた。

司会者は今作を『ウエスト・サイド物語』ミーツ『スカーフェイス』のようだと紹介していたけど、監督は「ずっと洋画だけを観て育って来たので、普通に作ろうとすると、様々な洋画の影響が自然に出て来る」と語ってくれた。

また今作は、東京発信の作品だが、今後も日本、東京を世界にどのようにプレゼンするのかに拘るのか?と訊くと、「いつでも日本から出て世界のどこでも撮影する準備はできている」と語ってくれた。

「トロント映画祭は、作品の内容が非常にバランスが取れているところが好き」だということと、観客賞がオスカーを獲ることも多いため、「世界のスタンダード値で映画が評価されるところが好きだ」と語ってくれた。

今年のトロント映画祭では、話題のカンバーバッチ新作から、ロバート・ダウニーJr.感涙作などなど、音楽がらみの作品もたくさん上映されるので、どんどんレポートさせていただく予定です!

開催は14日まで。
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