登場した瞬間、会場にいる7万人のハートに火をつけて、とてつもない怒りと、それと同じ大きさの愛を音に変えて、いろんな色の炎を巻き起こして、どでかいパワーを生み出してしまうような、とんでもないライブだった。
ロックにできることをすべて、最大の熱量で更新して、7万人が日常に戻っても冷めることができないように、炎の温度を上げ続ける。
そんな人間超えのアクトをしたからか、終盤、Takaの左脚が動かなくなり、ライブは少し中断した。
それでもすぐに車椅子に乗って戻り、自力でステージの最前まで這いずって歌い、アンコールでは片足でステージを飛び回り、時折悪ガキのように笑ってメンバーに捕まったりしながら、さっきよりももっと、みんなの温度を上げるように全力を超えて歌い続けた。
きっと相当痛かったに違いない。
それでも、それよりも、伝えるべきことを最後まで歌うことのほうが、重要だったのだ。
最新アルバム『DETOX』のインタビューで、Takaは「音楽のパワーってすごい。僕は自分が受け取った衝動を、今の若い子たちにも、僕らのファンにも強烈にインプットしたい」と言ってくれたが、今日はまさにそれだった。
今日、ONE OK ROCKが7万人のハートに付けた炎は、きっと時を超えても消えないだろう。
今のONE OK ROCKを、全人類に観てほしいし、JAPANでも伝えていきたい。(大橋麻里奈)
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