まだ追加公演が残っているので詳しい内容には触れないが、ツアータイトルの通り、ステージから客席へ、そして客席からステージへ、互いに「ありがとう」を送り合うような温かい空気が会場いっぱいに広がっていた。
Aqua Timezの楽曲たちは、私たちが狭い暗闇に閉じこもっているとき、違った視点や解釈で世界を明るく照らしてくれる。MCでこぼれる何気ない笑いも、最後の最後できっちりとキメられないところも、Aqua Timezらしくて愛おしい。そんな自然体の「今」の姿をみんなで共有できたこと自体が、かけがえのない時間だった。
華やかな演出や特別な瞬間ももちろんライブの醍醐味だけど、心に残るのはむしろ日常の延長線のような場面だ。何気ないひとコマがこんなにも尊く、幸せなのだと胸に刻んだ夜だった。
9月14日のROCK IN JAPAN FES.が、彼らにとってJフェス最後の出演となる。参加される方はぜひ見届けてほしい。(古閑英揮)