【完全レポ】The Birthdayは「今こそ」すごい。今年もクアトロを爆音で揺らす

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The Birthdayが、7月13日に全国4ヶ所のクラブクアトロをまわるツアー「Quattro×Quattro Tour」のファイナル公演を渋谷クラブクアトロで開催した。RO69では、この模様をロングレポートでお届けする。

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●セットリスト
1 なぜか今日は
2 SとR
3 PIERROT
4 LOVERS
5 ダンスナンバー
6 ROKA
7 黒いレイディー
8 ROCK YOUR ANIMAL
9 くそったれの世界
10 ピアノ
11 星の首飾り
12 声
13 星に願いを
14 LOVE GOD HAND
15 FULLBODYのBLOOD
16 I KNOW
17 MOTHER

アンコール
18 LOVE SHOT
19 Shan Shan
20 KIMAGURE KING

アンコール2
21 さよなら最終兵器


The Birthday恒例の「Quattro×Quattro Tour」、つまり東名阪広のクアトロ4ヶ所を回るツアーの2016年版のファイナル、渋谷編。なので、アルバムとかのリリースに関連づけられず、わりと自由にセットリストが組めるツアーであるわけだが、それが功を奏したのかなんなのか、ともかくもう最高のメニューだった。
曲の選び方、並べ方、そして言うまでもないが鳴らし方と歌い方、いちいちすばらしい。1曲始まるごとに「おおっ!」ってなる。どの曲もなんかもう、ライブの1曲目もしくは最後の曲みたいなテンション。あ、静かめな“ピアノ”とかは、さすがにそうではないが。

なんだろうこのセットリスト。これから出演していく夏フェス対応かな。いや、そしたら最近のワンマンではやってないけどフェスとかではやる鉄板曲“涙がこぼれそう”とかも入れるか。それは入ってないもんな。いや、今年は夏フェスでもやんないのかな、“涙がこぼれそう”。でもまあいいか、こんなに最っ高なんだから……とか、いろいろ考えてしまった、帰り道で。
何よりも、さっきもちらっと書いたが、鳴らし方と歌い方。まず爆音……というのは、僕は必ずしも盲目的に肯定する質ではないが、なぜこの爆音が必要なのかが体感でわかるそれ。で、キュウちゃんとハルキのリズムのうねり。フジケンとチバ、2本のギターのからみ。そして、生まれた時からディストーションがかかってるみたいな感触に、歳をとるごとにますます磨きがかかっていく……なんていうんでしょうこういうの、「経年劣化」と真逆のやつなんですが、な、チバの歌。
もう、何もかもがすごい響き方だった。このバンドがやっていることは、基本的にはオリジナルパンクやパブロックやブルーズに根ざした、オーソドックスな、言ってしまえばオールドスタイルなロックンロールなわけだが、やる人間によっては、そこらの「新しいことやってます!」みたいなバンドなんて一瞬にして蹴散らすようなインパクトを持った、「昔のまんまやるだけで最新型」みたいな、「最新型は知っている」(by大江慎也)みたいな、ピカピカな音になるのだ、ということを立証してしまっている、ステージ上で。そんなバンド、かつていただろうか……あ、ミッシェルがそうだったか。

にしてもThe Birthday、「今も」とか「今なお」じゃなくて「今こそ」すごくなってないか? めちゃめちゃかっこいいことになっていないか? 一体何があったんだ。ショックなくらい、そう感じた。
ただし、死にものぐるいでそういう音を出している感じでもない。余裕がある……というと言葉があんまりよくないが、でも、闇雲に必死にやってそれを実現しているのではなくて、わかってやっている感じ。爆音で力ずくであると同時に、相手の力で人を軽く放り投げてしまう合気道の達人みたいなしなやかさも感じる、というか。
なんだそれは。でもほんとにそういう感じだった。どうすればいいのかを知っている、奥義をつかんでいる、とでも言えばいいだろうか。そんなこと書かれても本人たちも「はあ?」だろうが。

1回目のアンコールはハンドマイクで3曲歌いきったチバ、ステージを去っても収まらないコールに応えて再登場、セミアコを抱えて“さよなら最終兵器”をやる前にひとこと。

「ありがとう。次は、フジロックかねえ」

「JOIN ALIVE」もあるけどあれ北海道だし、今ここにいるお客さんたちと次に会うのはフジかねえ、ということですね。わかりました。FIELD OF HEAVENのリー“スクラッチ”ペリー、途中であきらめて向かいます。(兵庫慎司)
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