現在発売中のロッキング・オン6月号では、ジャック・ホワイトのインタビューを掲載!
以下、本インタビューの冒頭部分より。
「求められてもいないタイミングでシンバルが入ってきても、間違ったギターの音を弾いちゃったりしても、気にならないタイプなんだ。むしろ、ミステイクにこそ演奏者の気概が出ると思ってる」
●ツアーが長く続いていますが、体調や気分はいかがですか?
「いや、もう本当に、今回のツアーは今までのキャリアの中でも間違いなくベスト級のパフォーマンスができてるよ。自分でもちょっと驚いてるくらいなんだ。長年ミュージシャンとしてライブをやってきて、自分の人生の半分以上をこれに捧げてるけど、今回のツアーは特に手応えがハンパないんだ。音がガンガンに直に響いてくる感じがあって、それが本当にゾクゾクするし、めちゃくちゃロックンロールなんだよね。今回、意図的に小さなバーとかクラブとかを中心にまわらせてもらってるんだけど、大正解だった。自分にとってそういうサイズの空間がいちばんしっくりくるし、演奏しててテンションが上がる。やっぱり2000人、3000人を超えるような規模になると、完全に別物になる。観客との距離感も変わってくるし、あの“ビビッ”とくる感覚が薄まるんだよね。ロックンロールの濃さというか、熱量というか、そういうものが会場の広さとともに希釈されていく感じがある。自分の曲は、そもそもでっかいアリーナで鳴らすようには作られてないんだよ。例外は“セヴン・ネイション・アーミー”だけじゃないかな。他の曲はもっと直接的で、タイトな場所で鳴らしてこそ意味を持つと思ってる。ステージ上の端から端までガンガン自由に歩けるくらいの距離感がちょうどいいっていうか、それこそMC5とか、ザ・ストゥージズのやってたようなライブのノリだよね。だから、今回のツアーはすごく自分らしいツアーになってるし、本当に充実してるよ」
●今回は東名阪だけでなく、広島でもライブを行いましたね。どういう経緯で実現したんでしょうか?
「もしライブの全スケジュールを自分の都合で組んでもいいんなら、アルバムを出す度に日本でツアーをしたいくらいなんだよ……しかも、東京と大阪だけじゃなくて、本格的な日本ツアーがしてみたい。今回、ようやくその夢が一部だけど実現したんだ。できれば東北とか、もっと北のエリアにも行きたかったけど、次回以降に持ち越しだね。海外、特にアジアをツアーでまわるってなると、機材を持って移動するだけでもとんでもない費用がかかってしまう。自分の音楽がまだあまり浸透してない地域も多いから、実現には本当に多くのハードルがあるんだよ。2年前にアジアツアーをやったときは、フィリピン、韓国、タイ、ベトナムをまわった。自分にとっては念願の初アジアだった。その実現までに25年もかかったし、しかも赤字だった(笑)。でも、それでもやりたかった。日本に来るときは、今まではフジロックやサマソニのようなフェスと抱き合わせでやるのが定番になってたけど、それだと制約が多くて自由度が下がるんだよね。今回の日本ツアーみたいに自分の裁量で小さなハコをまわる体験は本当に久しぶりで、それだけに特別なものだったよ。広島でのライブも、すごく意味のある夜だった。でも、アフリカでも中東でも演奏したことないしさあ……25年もやっているんだから、どっかのタイミングでやろうと思ったら普通にできたはずだって思うだろ? それが、なかなかそうはいかないんだよ!」
(以下、本誌記事へ続く)
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