昨年12月16日にデビューした、SM ENTERTAINMENT JAPAN初の全員日本人で構成された8人組ガールズグループ・GPP。グループ名は「限界突破(Genkaitoppa)」の頭文字「G」と「紙飛行機(Paper Plane)」の「PP」に由来する。1月14日にフィジカルリリースした1st シングル『Bring it Back』には3曲が収録されており、同名のタイトル曲は楽曲の短尺化が進む昨今では珍しい4分を超える長さで、楽曲が持つパワフルな世界観を、ハードなダンス、圧倒的な歌声と力強いラップで描き切る。
そんな彼女たちはデビュー前、それぞれに表現者としての道を志しながらも、その夢を一度手放した経験を持つ。人生に「折り目」を刻んだ彼女たちが、自分自身と徹底的に向き合って手に入れたのは、自分を信じる揺るぎない気持ちと冷静で強靭なポジティビティだ。その信念を昇華させた楽曲が放たれた今、彼女たちはどんなことを感じ、どんな未来を描いているのだろうか。初々しいふんわりとした口調とは裏腹に、その覚悟と情熱は想像以上に泥臭く、煮えたぎっていた。
インタビュー=中村萌 撮影=SASU TEI
──楽曲が世に放たれて、率直にどんなことを感じましたか?デビューがゴールじゃなくて、やっとスタートラインに立てた(ANAMI)
ANAMI 私たちの内に秘めていた思いがついに世の中に出たことで、誰かの感情や時間に私たちが入り込んで、その背中を押したり、感情に触れられた、ということがすごく嬉しいです。デビューがゴールじゃなくて、やっとスタートラインに立てたんだなという思いがすごくありました。
──デビュー曲“Bring it Back”に対してはどうアプローチしたんですか?
LUNA この曲は、トレンドや固定概念にとらわれず、私たちの人生や覚悟をありのまま伝えたい、という曲なんです。きれいにまとめきらずに、私たちの本気をぶつける!という思いで取り組みました。
SARA 歌詞にはメンバーの思いや過去を詰め込んでいます。私たちの気持ちを盛り込むことでよりよいパフォーマンスができるんじゃないかなと思って、たくさんたくさん話し合いました。
MOMOKA 私たちのこれまでや、これからの覚悟をベースにしていますが、この曲を受け取った方が本気で取り組んでいることや悩み……そういう思いがあればあるほど、届く作品になっているかなと思っています。私たちの思いを乗せた分、そういう思いが強い人が共鳴してくれたら嬉しいです。
──収録曲“Motivation”はHONOKAさんが作詞に参加されたんですよね。
HONOKA もともと詞を書くことは趣味だったんです。でもそれは、自分の溜まったものを吐き出すために書いていたもので。GPPのために書く作業は初めてだったし、自分ひとりのためだったものがみんなのためのものになることで、歌詞を書くことに意味ができたというか――本当にいい経験になりました。次は誰かの支えになるようなバラード曲を書いてみたいという意識に繋がったりもしていて、自分の夢も広がりました。
SARA HONOKAがみんなの思いも聞いて詞に取り入れてくれたので、一緒に作り上げられた感じがしています。
──メンバーそれぞれに話を聞いて?
HONOKA みんなで集まった時に「今どういう気持ち?」と訊く時もありますし、私の言葉じゃしっくりこない部分を「いい言葉、伝えたい言葉ない?」って訊いてみたりしました。
ANAMI 日頃、歌詞を書いている姿を見ているし、HONOKAちゃんが書いた詞だと思うと尚更自分の思いもそこに乗せて踊れるような気がするんです。他の曲とはまたちょっと違う特別な気分になって、宝物になってます。
──制作において、これからみなさんチャレンジしたいことはありますか?
MIKA 私はいつか振付に参加したいです! デビューショーケースで披露した“Bring it Back”のヒップホップバージョンも私とRINKAで一緒に振りと構成を考えたんですけど、結構難しくてみんなに手伝ってもらったりもしました。いつかはCDに入る曲の振付を、またRINKAと一緒にやりたいなという夢があります。
MOMOKA 私はギターを趣味にしているので、たとえばアコースティックバージョンを出す時には、一生懸命練習して、「私がギター弾きます!」って言えたらいいなと思っています。
MIA 私は、歌詞に英語を入れる時、まず日本語の歌詞を全部読んで、このパートは英語にしてもいいんじゃないかなとか、提案したいです。
SARA MOMOKAの話を聞きながら、以前DJの練習をしていた時期があったのを思い出して、リミックスとかできるかもって今思いつきました。それだったら曲作れるやん!って。
LUNA いいね! 私はラップを担当することが多いので、自分のパートを自分の詞で歌えたらいいなと思うのもあるし、SARAさんがもしビートを作ったら、それに合わせて歌詞を書いたり、オリジナルを作ってみたいです。
RINKA HONOKAが歌詞に携わってくれたり、MIKAと私がダンスを作ったりというのはしましたけど、両方同時にというのはまだやっていないので、これからは振付も歌も両方を組み合わせて、GPPで作るGPPのオリジナル曲を作りたいです。
──いつ頃を目指しましょうか?
RINKA 今年? 作り始めようか。
全員 作り始めよう!
ANAMI 私は楽曲以外の面でも、プロデュースに貢献したいなと思っています。MCを回したり、グッズとかも先陣切ってバンバン提案できるように頑張りたいです。メンバーのイラストを描いてグッズにできたらいいなとか。
──全部実現したらGPPとしての表現の幅がすごく広がりますね。少し話の視点を変えますが、みなさんここまで、挫折や思うようにいかないことに直面する経験があったかと思います。今改めて、その経験はご自身の中でどんなものになっていると感じますか?もしGPPが今後壁にぶつかったとしても、明るい未来のための道の途中だと思って乗り越えられる(MIKA)
MIA 私がすごく大事だなと思うのは……間違いや失敗を怖がらないこと。目標に向けて真剣に努力している時って、頑張っているからこそ、周りの人をがっかりさせちゃったらどうしようとか、失敗や間違いがすごく怖くなると思うんです。でも、たくさん失敗しないと強くならないし、失敗のおかげで自分は何があっても乗り越えられるっていう確信を持つこともできる。これからの道のりでいろいろなチャレンジがあるかもしれないけど、「大丈夫、乗り越えられるから」っていう自信を持って挑戦できるようになりました。
MOMOKA 私も夢を一度諦めそうになった時、周りにこんなに支えてもらったのに折れそうになって、申し訳ないと思ったんです。でもそこでそう感じたからこそ、周りの方々のありがたさ、それが当たり前じゃない、私は恵まれているんだって心の底から気づくことができました。だから今ではとてもいい経験だったなと思います。
ANAMI 私はいろんなことがあった時に、自分と向き合う時間を作るように心がけてます。ノートに自分の思いを書いてみたりしながら乗り越えてきたんですけど、立ち止まってゆっくり自分を否定せずに向き合った過去があるからこそ、「大丈夫、自分はこういう道を行こう」って自分を信じる力がついたなと思うし、楽曲に乗せられる思いや表現の幅が広がったなと思います。
LUNA 私は中学生の頃に少しだけモデル活動をやっていたんですけど、その時はひとりで活動していたので、「絶対失敗したら駄目」って思っちゃって……誰にも相談できず、ちょっとふさぎ込んでしまったことがあったんです。でも今、音楽に出会って、同じ目標を持つ仲間と一緒にやっていきたいって思いでここにいて。周りに支えてくれるメンバーがいるから、失敗しても次は絶対大丈夫ってポジティブな気持ちになれるし、自分を信じられるきっかけがたくさん増えました。そういう気持ちを乗せて、音楽を通していろんな人に「大丈夫だよ」って届けたいです。
SARA 私はこれまで、上手くいかなくてもずっと続けることで上手くいっている人を自分の目で見てきたので、諦めない心を大切に、大きい目標のために小さい目標への努力を日々継続しようって気持ちでやってきました。だから……上手くいかないかもって自分を見失いそうになっても諦めたことはなくて、それが今に繋がっていると思います。
MIKA 私は中学校から高校ぐらいまでは今と全然違う性格で、とにかくメンタルが弱くて、すぐ折れちゃう性格だったんです。あるオーディションでいい結果をいただいたんですけど、メンタルのせいで自分が駄目になってしまって、そこで諦めたことをすごく後悔したんです。だからGPPのプロジェクトのお話をいただいた時、絶対挑戦しようって思いました。当時はどん底まで行って、気持ちも落ちてしまっていたけど、それがなかったらここにいなかったとも思うし、すべては自分が行きたい方向に進むための出来事だったんだなって感じます。だからもしGPPが今後壁にぶつかったとしても、明るい未来のための道の途中だと思って乗り越えられそうです。