ブクガの曲はどんどん外の世界に広がっている(和田)
――先ほどコショージさんがおっしゃった通り、キャッチーな面が出ているので、幅広い層が「おっ!」となると思います。
井上 気になって頂けたら嬉しいです。この曲は、意外と音がいっぱい入っていて、賑やかなんですよ。
矢川 ライブでやるのが楽しみな曲ですね。
和田 サクライさんがツイッターで「サビにスネアが入ってない曲!」と言っていたのが“十六歳”です。その「♪ドンドコ ドンドコ~」っていう感じが最初に聴いていた時から印象に残っていました。あと、歌詞のイメージが「人混み」とか「地下鉄」っていう感じで、音とすごくリンクしていると思います。前作の時も感じたんですけど、ブクガの曲はどんどん外の世界に広がっているんじゃないでしょうか。
――前までは、室内のイメージが湧く曲が多かったですもんね。
和田 そうなんです。“十六歳”は見たことのない単語が結構いっぱいあって、「ブクガのこれから」っていう印象がしています。
――ブクガの過去の曲って、色彩に関しては青とか白がよく出てきましたけど、“十六歳”は《緑色と黄色》が出てきたのが新鮮でした。
コショージ 《緑色》は、山手線かもしれませんね。
井上 《黄色》は、総武線かな? ふたつが混じり合うということは……新宿? つまり、この歌詞に出てくる地下街はサブナード(笑)。
コショージ なんかそんなこと言ってたら、新宿っぽい曲な気がしてきた(笑)。
――(笑)いろいろ自由に想像をふくらませられるのが、ブクガの曲の醍醐味です。
コショージ はい。いろいろ想像して頂ければと思っています。
次のワンマンはもっといいライブができる(和田)
――そして、今回もポエトリーリーディングが収録されましたね。“雨の向こう側で”の詩を書いたのは、コショージさん?
コショージ そうです。これは、なかなか書けなくて大変だったんです。
井上 ずっと悩んでいました。「もう無理だあ~。だってコショージ、作家じゃないもん!」って(笑)。
コショージ 「小説家じゃないし。お話とかもうないし!」って(笑)。レコーディングの日の朝くらいまでかかりましたから。朝の5時ぐらいまで思いつかなくて。私の家のシンクのところにダンボーのフィギュアが2体いるんですけど、それを見て「これだ!」と。そこから一気に書いたんですよ。
和田 そうだったんだ?
コショージ うん。本当に思いつかなくて。最初に作ってみたものがあったんですけど、“言選り”と“十六歳”ができる前に書いたので、「なんとなくテンションが違うよね?」っていうことになっていたんです。ポエトリーリーディングは、毎回、その作品に入っている曲が主題歌になる物語みたいなイメージがあるんですよね。
矢川 毎回、いい物語を書いて、偉いなと思っています。ちゃんと納期も守るんだね?
コショージ 書いたのはレコーディングの日の朝だから、納期は守れてない(笑)。
――(笑)ポエトリーリーディングは、毎回とても楽しみです。コショージ先生、今後も詩を書くのを頑張ってください。
コショージ もう無理なんです。
矢川 頑張ってよお~。
和田 もう出し切っちゃった?
コショージ うーん、思いつけば、すぐに書けるんですけどね。思いつくまでが大変なんです。今までに書いたのが10曲くらいあるから、それをAIにディープラーニングしてもらうのはどうですかね? サクライさんのところに「『cotoeri』貸してください!」って行こうかな(笑)。
――(笑)。今作のリリース後は、12月28日のZepp DiverCityでのワンマンがありますが、どんなものになりそうですか?
井上 今までのブクガのライブとはまた違う感じの、作り込んだものを考えているので、ぜひいろんなみなさんに来て頂きたいです。
和田 前回のワンマン(今年の5月9日に行われた赤坂ブリッツ公演)の映像を全部YouTubeに上げているということは、次のワンマンはもっといいライブができるという、ekoms(所属事務所)一同の自信の表れだと思っています。だから、期待して頂きたいです。どう言ったら、みなさん来てくれますかね?
――「来ないとモテないぞ!」とか?
和田 来ないとモテないですよ(笑)。
井上 そう。モテない!
コショージ あるいは呪う?
和田 あなたの行くとこ、全部雨になります。
コショージ 大事な日に限って雨。
和田 どうでもいい日は晴れ。地味な呪い(笑)。
――(笑)いいライブといい曲を連発しているので、僕もぜひいろんな人にブクガを聴いてほしいと思っています。
コショージ ありがとうございます。私たちも今回のシングルに賭けています。
井上 ブクガをまだ聴いてないのは、誰や?(笑)。
和田 怒ってる(笑)。
矢川 私は最近、「ブクガのライブ気になるな」ってツイートしてくれた人を、「来てね!」と思ってずっとファボしてるんです。そういう気持ちが実ってほしいです。
コショージ こう見えて、私たちは腰が低いですし、話しやすいんで、ぜひいろんな人に聴いてほしいですね。
井上 いい娘たちなんですよ。
コショージ 謙虚ですし。
和田 本当に素直で純粋な娘たちなんです。
矢川 自分で言うな(笑)。