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重々しく不穏な空気を纏ったフォンクテイストのトラック、歌もの要素はほぼ感じさせずに、抑制の効いた低音とまくしたてる高音ボイスを使い分けひたすら言葉を重ねていく尖ったフロウ。ファミリーカーとしての側面が強いHonda N-BOXのCMソングと聞いて思い浮かべる、軽やかな疾走感やユーザーフレンドリーな佇まいからはだいぶかけ離れてはいるがしかし、トップの座に君臨しつつも新たな挑戦を続けている者のみが見る景色という点で、両者はシンクロする。かつてチャレンジャーであった立場からアップセットを起こし、今や国内シーンのみならずコーチェラでも大喝采を浴びる──そんな自らの道程を誇るとともに提示するのは、なおも《エンジン吹かす強靭なメンタル/ギュインギュイン風穴こじ開ける》という鋼のステートメント。タイトルの“Running Wheel”とは回し車=ハムスターなんかがグルグル回すアレを指すが、そんな己を駆り立て続ける容易には降りられない戦いを理解し、受けて立つ孤高の姿に痺れまくった。(風間大洋)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年10月号より)
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