『ROCKIN'ON JAPAN』がお届けする最新邦楽プレイリストはこちら
心地よい音、楽しくなれる響きに対して鋭敏な感性を持っているバンドだとよくわかる1stアルバム。たとえば、TikTokなどでものすごい再生回数となっている“トンツカタンタン”は、声に出しても耳にしても心躍る音を詰め込みまくっている。《ワッチャワッチャはっちゃけようワッチャネーム?》など、歌詞のどの部分を抜き出しても響きが気持ちいい。「ッ」「ン」「ェ」など、ノリがよくなる音を効果的にちりばめて、言葉をグルーヴィーに躍動させるのは、彼らのあらゆる曲の共通点だ。この作風はネガティブな感情を退散させる雄々しいファイティングポーズであり、リスナーの心を上向かせるメッセージにもなっている。そして、愛しい存在に対する想いの描写が微笑ましい“So sweet”、甘酸っぱい物語を浮き彫りにする“水平線”など、おしゃれな風味の曲の魅力も大きい。ユニークなバンド名なのでコミカルな印象を持つ人が多いだろうが、鳴っている音のキレの良さに着目すると、彼らのすごさをより正確に捉えることができると思う。(田中大)(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年9月号より)『ROCKIN'ON JAPAN』9月号のご予約はこちら
*書店にてお取り寄せいただくことも可能です。
ネット書店に在庫がない場合は、お近くの書店までお問い合わせください。