『ROCKIN'ON JAPAN』がお届けする最新邦楽プレイリストはこちら
《あの日の希望が蠢いている》──明るいはずの「希望」という言葉に、不穏な影が落ちる。希望があったからこそ、それを奪われた絶望があるからか。失った希望を取り戻そうとしても、残酷な未来には変わりないからか。《此処では笑えない》とわかりながらも、その希望を捨てることも、《此処》から逃げることもできない。喪失と復讐をめぐるアニメ『天幕のジャードゥーガル』のオープニングテーマ“Stella”は、そんな宿命への葛藤と覚悟を鋭く描き出す。《私が弱かったから 壊されたんだ》と、喪失感や憎しみの渦の中で自らの弱さを抱えながら、迷い、せめぎ合い、それでもなお前へ進もうとする。Fukaseが描くその感情のうねりを映し出すように、Nakajinの紡ぐメロディが悲壮感と緊迫感を纏い、壮大に、力強く疾走していく。メジャーデビュー15周年イヤーの幕開けを飾る本作もまた、死と生、絶望と希望、そして憎しみと愛が交錯するこの世界と向き合い、私たちの心の奥深くを揺さぶる。(哲翁まどか)(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年9月号より)『ROCKIN'ON JAPAN』9月号のご予約はこちら
*書店にてお取り寄せいただくことも可能です。
ネット書店に在庫がない場合は、お近くの書店までお問い合わせください。