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なんて豊かで自由奔放なアルバムだろう。2025年末にかけて4ヶ月連続リリースされたデジタルシングルを含む全12曲。イタリア民謡をもとに制作されたカンツォーネ風の“La Palummella”から、激情と達観渦巻くシンフォニックメタル“C’est la vie”まで、表現レンジは幅広いのに驚くほどするすると日々の生活に馴染む。そしてアルバムを繰り返し聴くたびに、好みの曲やグッとくる曲が変わる。少しずつだが確実に移ろいゆく世界と心模様を、この12曲が包み込むように受け入れさせてくれるのである。今の時代にアルバム単位で音楽作品に触れることの意味を、思い出させてくれるようだ。連続リリース第1弾となったコンテンポラリーなロックチューン“ワンダリング”が、あらためて全編を締め括るように鳴り響く。《それくらいの傷ならば/舐めて治す 倒す 中ボス/僕のためならと自分を責めたりしないで》。そうだ、あんな奴ら、たかが中ボスじゃねえかよ。踏み越えていこう。そんなふうに呼びかけてくれるのである。(小池宏和)(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年3月号より)
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