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“いつか何もない世界で”は9月5日リリースで“化け物”は10月3日リリース、マカロニえんぴつの配信シングル2曲をまとめてレビューする。まず“いつか何もない世界で”は、2017年にはっとりがSNSに投稿した弾き語り曲を、バンドサウンドで再構築したもの。Aメロもサビも後半の「♪ララララ」も、同じ1曲の中に押し込むのがもったいないくらいのキャッチーさなのに、それらの後ろで鳴っている各楽器のフレージングや配列も、イントロや間奏のアレンジの唐突さも、言わば「素敵にどうかしている」、マカロニえんぴつならではの仕上がり。“化け物”は、映画『火喰鳥を、喰う』の主題歌で、12月10日リリースのニューアルバム『physical mind』の先行配信曲。他のバンドなら頭から1分13秒までの間にやっていることをくり返して1曲にするのに、それ以降にどんどん新しい方法で表現が出てくる、言わば「素敵にやりすぎ」な、これもマカロニえんぴつならではの楽曲、だと思う。アルバムが楽しみ。(兵庫慎司)(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年11月号より)
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