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昨年開催された『(生)林檎博'24-景気の回復-』の本編ハイライトで初披露された“芒に月”が、遂にリリース。ライブを想像して制作されたことが一瞬でわかる、ダイナミックな楽曲になっている。イントロの石若駿のドラムから、山本拓夫のサックスを筆頭にゴージャスなホーンが響き渡り、さらに作曲者でもある伊澤一葉のピアノ、そして名越由貴夫のギターも炸裂し、仕舞いには熊谷和徳のタップダンスまで!ストリングスもハープもパーカッションも、一人ひとりのパフォーマンスが、宝箱のようにキラッキラ溢れ出てくる。その中でひときわ輝く、上に下に声を張りながら熱唱する椎名林檎のエモーショナルな歌声。《ロストジェネレーション》な彼女が自ら発光しているからこそ、この豪華さに血と物語が通うのだ。日本の大衆に世界的なエンターテインメントを通して、今を《両足踏ん張って》生きよう、踊ろう、笑おうと全身全霊で伝えてくれているように聴こえる。スパニッシュ風味の新曲“松に鶴”も含めて素晴らしい。(高橋美穂)(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年8月号より)
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