露わな心だけが突き動かせるもの

back number『ベルベットの詩』
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back number ベルベットの詩
《あるがままの姿で/自分のままで生きさせて/決して楽ではないが/きっと人生は素晴らしい》……一切の虚飾を排したサビのフレーズが、ドラマチックかつダイレクトなメロディワーク、そして清水依与吏の切実な歌とともに鳴り渡る時、back number史上屈指のハードエッジなロックバラードは、「苦悶しながらも現実と/己と闘いたい心」を力強く抱擁するダイナミックな福音となる。

原作・池井戸潤の映画『アキラとあきら』の主題歌として書き下ろされた最新配信シングル曲“ベルベットの詩”。威勢のいい旗印を掲げるよりも、血も涙も乾き尽くした心象風景と「それでも前に進む姿」を晒すことこそが、何よりも聴く者の想いを突き動かし視界を冴え渡らせる――そんな祈りにも似たシビアな認識が、アップダウンの激しいメロディを凛と突き上げる清水の歌声からも伝わってくる。ラストの《音がさ 外れても/たとえ口塞がれても/僕は僕だと/自分の声で歌おう/代わりはいないと/自分の声で歌おう》という一節は彼らの存在証明であり、彼らの楽曲に触れる僕ら自身の存在証明そのものだ。(高橋智樹)

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