(ロッキング・オン・ジャパン最新号 コラム「激刊!山崎」より)
この号が発売になる頃には、もうJAPAN JAMの開催目前です。
そして、今年のJAPAN JAMは、僕たち企画制作する側にとってはあまりにも特別な、記念すべき開催になります。
今の時点でチケットがソールドアウト間近の日が2日間あり、一昨年の2倍近く、昨年の1.5倍のお客さんが来場して、ようやくあの会場のキャパにふさわしい数のお客さんとJAPAN JAMを開催できるところまでこれたのです。
それもすべてはチケットを買ってくれたお客さんの、これまでJAPAN JAMに足を運んでくれたみなさんのおかげです。
これまで出演してくれた、今年出演してくれるアーティストのみなさんのおかげです。
JAPAN JAMがここまで来るのには9年間かかりました。
第一回目の開催は2010年、会場は静岡県の富士スピードウェイでした。
翌年の第二回目は幕張メッセに移しての開催となりました。
そしてその翌年は新木場スタジオコーストに移り、そこから3年間続きます。
その後、幕張海浜公園という海辺の野外の会場での開催となり、名称もJAPAN JAM BEACHに変更しました。
翌年は急速に発達した低気圧の影響で2日目が中止となりました。
そして翌年の2017年、千葉市の蘇我スポーツ公園に会場を移し、そこから3年目の今年、公園の広大な敷地にふさわしい数の参加者が来場して、ついにJAPAN JAMは夏のROCK IN JAPAN、冬のCOUNTDOWN JAPANと並ぶもう一つのフェスとして羽ばたくことができました。
本当に長い道のりでした。
JAPAN JAMはROCK IN JAPANにもCOUNTDOWN JAPANにもない画期的ないくつかの特色を持っています。
その一つは、3つのステージエリアがすべて全面芝生であるということ。人工芝も含んでいますが、基本的に全て芝生です。音楽フェスでこの気持ちよさは他にはないでしょう。
もう一つの特色は、3つのステージの間の距離がとても近く、移動するのに1分ぐらいしかかからないということです。
1分ですよ、1分。
ということは、一つのステージでライブを最初から最後まで見て、そこから隣のステージに移動してそのライブを最初から最後まで見れる、ということです。
ステージは3つあるので、すべての出演アクトの3分の2をフルで見れる、ということになります。
しかもその3つのステージはすべて通常のフェスのメインステージ級のスケールで同じ大きさに作られていて、それぞれの客席エリアのサイズも同じになっています。
つまり3つのステージがすべてメインステージという考え方なので、メインステージ出演アーティストの3分の2をフルで見れる、というのが正確な言い方かもしれません。
そんなマイタイムテーブルを組めるフェスは他にはないでしょう。
蘇我スポーツ公園の会場に移ってからの2回の開催で、参加してくれたお客さんがJAPAN JAMの良さを気に入ってくれて、さらに口コミやSNSでそれを伝えてくれたことが昨年から今年の動員の伸びにつながったのだと思います。
それは本当にありがたいことです。
このJAPAN JAMが9年間の困難の繰り返しや試行錯誤の連続の末にようやくタフなフェスになって、ようやくみなさんから支持されるフェスになれたんだという手応えを感じています。
いよいよこれから本番日を迎えます。全力でさらにいいフェスにするために現場でも走り回るので、JAPAN JAMをよろしくお願いします! (山崎洋一郎)
JAPAN JAM、間もなくの開催に向けて
2019.04.29 15:28