君のロックバンドでありたいという覚悟に心を奪われた、Ivy to Fraudulent Gameのツアーファイナル

君のロックバンドでありたいという覚悟に心を奪われた、Ivy to Fraudulent Gameのツアーファイナル
Ivy to Fraudulent Game が、ミニアルバム『inside = RED』を引っ提げたツアーの千秋楽を満員の渋谷WWW Xで迎えた。

こんなに赤い照明が似合うバンドがいるか?と思うほど、ダークな世界観の楽曲たちを重厚で激しいバンドサウンドで畳み掛けた前半戦。どちらかと言うと怒りやもどかしさを燃料にしているバンドだし、アイビーに共鳴してくれるみんなもきっとそうなんじゃないかと、フロントマンの寺口宣明がフロアに語りかける場面があった。確かにその通りだと思うけど、アイビーが負の感情を燃料にするのは、自暴自棄になったわけでも僻んでいるわけでも全くなくて、リスナーの君にとってかっこいいロックバンドであることを追求し続けているからで、だからライブの最後には必ず希望をもらえる。

高校1年生だった15年前、いくつもバンドを掛け持ちしていたドラムの福島由也が、寺口に出会って運命を感じて、すべてのバンドを辞めてアイビーを組んだという熱いエピソードも語られたが、ライブを観終えたあとにはその福島の気持ちがわかったような気がした。飽きたら離れても構わないなんて言ってしまえるところを目の当たりにして、寺口は何があってもきっとステージに立ち続ける天性のフロントマンなんだろうなと思った。(有本早季)


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