NELKEという才能に圧倒された夜

NELKEという才能に圧倒された夜
最近、勢いがあるバンドとして名前を耳にすることが増えた「NELKE」。
シンガーソングライターとして活動していたRIRIKO率いる5人組ロックバンドだ。
昨年9月の時点で、半年後の3月に控えたリキッドルームワンマン公演をソールドアウトさせたという話を聞いたとき、正直「そんなにすごいバンドなのか?」と疑問に思った。

NELKEはSNSでバイラルヒットを飛ばしたわけではない。
たしかに「花図鑑」や「Incarnation」などのキラーチューンはある。しかし、それらがきっかけで一気に名前が売れたというわけではなかった。では、なぜこれほどまでに注目されているのか――その理由がどうしても知りたくて、NELKEのライブを観に行った。

ライブを観てすぐ、すべてが腑に落ちた。
Vo. RIRIKOの歌が、想像を超えて素晴らしかったのだ。
彼女の歌には、ただ音を紡ぐだけではない、歌う必然が込められているようだった。
切なさがにじみ出るその表情には、ただの悲しみではなく、何かを乗り越えようとする強い意志が宿っているように見えた。NELKEはライブで確かな爪痕を残していくバンドだということがよくわかった。

現在、5月から7月にかけて開催されるクアトロ&Zeppツアーの先行受付が行われている。まだ、年も明けたばかりなのに、NELKEのライブはすでに下半期を見据えている状況に笑ってしまったが、間違いなく2025年はNELKEの年になることが約束されているだろう。(古閑英揮)

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