今年、バンドは5周年を迎える。MCでは「知らない人も多いよね?」とバンド結成のいきさつや、2020年当時メンバーそれぞれがまだ学生だったり働いていたりしたときのエピソードを語っていた。そこから年月が経ち、ねぐせ。のライブがこんなにもたくさんのファンの「居場所」となっているのが感慨深い。一人ひとりが手を上げたり踊ったり全力で楽しんでいる姿から、ねぐせ。がファンからとても信頼されているバンドだということが伝わってきた。ねぐせ。は誰も置いていったりはしないから、ホールだろうともっと大きなステージだろうと、迷わずこのバンドにはについて行きたいと思えるのだ。
セットリストの構成もいつもとは一味違っていて、流れが変わるだけでこんなに聴こえ方が変わるのかと驚かされた。特に、ドラムのなおとまでステージの前に出て4人でシンガロングを誘った“ベイベイベイビー”は、ヒートアップしていくバンドと客席のパワーが過去イチで、この5年間の道のりを全肯定するようなかけがえのない光景だった。(有本早季)
『ROCKIN'ON JAPAN』7月号のご購入はこちら
*書店にてお取り寄せいただくことも可能です。
ネット書店に在庫がない場合は、お近くの書店までお問い合わせください。