Chilli Beans.の音楽は、いつだって聴く者に「自由」な風を感じさせる。ネガティブもポジティブも混在する複雑な思考を、3人は当たり前のように歌にするからこそ、そこにある葛藤を表現するにしても、チリビの歌には妙な力みや重みはない。しかしそれは彼女たちに迷いや不安がない、ということでは決してなく、もしかしたら誰よりも「自由」を追い求め、日々思考を巡らせているのがChilli Beans.というバンドなのではないかと思う。最新EP『the outside wind』には、その感覚がとても強い。と同時に、その音楽表現はチリビ史上最も軽やかだったりもする。この風通しのよいバンドサウンドに、いかにしてたどり着いたのか。4曲入りながら非常に充実した今作について、そしてここで表現する「自由」について、3人にじっくり語ってもらった。何かを手に入れてもずっと満たされない。
だから自由になりたいっていつも思ってるけど、今が幸せなこともわかってる
インタビュー=杉浦美恵 撮影=小財美香子
(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年8月号より抜粋)
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